アクセスマスタ MT9082A2は、OTDR、光源、光パワーメータ、可視光源、ファイバスコープ接続機能を1台に内蔵したFTTHに適した経済的な価格の測定器です。幹線系の施工/保守からドロップケーブルなどアクセス系の破断点検出まで、幅広い用途に対応しています。屋外での直射日光下でも見やすいLCDディスプレイ(7型ワイドカラー)を標準搭載しています。屋内と屋外どちらの作業環境においても、極めて画面が見やすくなっています。また、従来モデルより50%アップした12時間のバッテリ動作時間を実現しています。
幹線系の施工/保守確認とアクセス系の破断点検出に
光ブロードバンドサービスへの加入者の増加に伴い、FTTHの施工/保守工事の重要性は高まっており、OTDR(光パルス試験器)の必要性は増してきています。MT9082A2は、幹線系の施工/保守時の確認やFTTH工事におけるアクセス系の破断点検出などを容易に行える経済的な価格のOTDRです。
35 dBのダイナミックレンジにより、100 km以上の光ファイバ測定が可能なため、幹線系の施工/保守工事での測定作業が容易に行えます。
アクセス系の工事において障害発生の多くを占めるのは、ドロップケーブルと呼ばれるユーザ宅に最も近い部分での障害です。そのため、FTTHのトラブルシューティングでは、ドロップケーブルの障害箇所をすばやく検出することが求められます。標準搭載の光源/光パワーメータを使った光損失試験に始まり、ドロップケーブルなどイベント間隔の狭い線路においても正確に障害位置の特定ができます。OTDR試験、可視光源で障害箇所を絞り込む目視試験など、障害切り分けの段階に応じて必要な測定機能を1台で提供します。また、FTTHに適した標準搭載の光パワーメータのほか、CATVなどのハイパワー測定に対応したオプションも取り揃えているため、用途に応じた光パワーメータを選択できます。
1台で幹線系の施工/保守時の確認や、今後増加が見込まれるFTTHのアクセス系の破断点検出に対応できるため、低価格で測定器を揃えたい場合に適しています。
マルチモード光ファイバに対応した波長ラインアップとリアルタイム測定モード
近年、光ファイバ線路は、FTTHのような光アクセス網に限らず、CATV、LAN、モバイル通信やデジタル放送に至るさまざまなインフラ網になくてはならないものになっています。さまざまな波長に加えて、シングルモード/マルチモード搭載モデルをラインアップし、さまざまなインフラ網に対応しています。
また、インフラ網の光化とともに、これまで予期しなかった障害が発生するケースも増えています。このような場合には、リアルタイム測定を使用することにより作業の確実性が向上します。MT9082A2のリアルタイム測定モードは、おおよそ0.1 dBの曲げ損失の測定が可能なため、これまで気づかなかった障害箇所の検出率を高めます。
さらに、マーカ操作を配置方式(4点法)、または移動方式(6点法)から選択できます。そのため、これまで使用していたOTDRと違和感のない操作で波形解析を行えます。
マルチモード光ファイバを含めた多彩な波長ラインアップと優れたリアルタイム測定性能、使いやすいマーカ操作を提供することにより、現場でのさまざまな測定要求に対応します。