無線送信システム
テレビ、ラジオ、モバイルネットワークの無線システムは、ユニバーサル カバレッジを実現するために全国に配備されています。これらの無線システムが設置されている基地局には、通常、地上に高出力無線送信機が設置され、フィーダー ケーブルが鉄塔(タワー)の根元から頂上にあるアンテナまで伸びています。このような長尺ケーブルの敷設は、基地局の故障の最大の原因のひとつになります。これらの敷設ケーブルとアンテナのパフォーマンスの測定・評価は、設置作業において特に重要です。また、無線システムの定期的な保守と障害検出にも、正確な測定と持ち運びやすく使いやすい測定器が必要です。サイトマスタは、1995年に初めて現場に導入されて以来、現場技術者に好評を頂いている測定器です。
MS2085Aケーブル・アンテナアナライザは、歴代サイトマスタが蓄積した30余年の現場測定の知見を引き継ぎ、さらに最新のテクノロジーを導入し開発しました。MS2085Aは故障箇所をピンポイントで特定し、現場でのケーブルの高速かつ正確な測定を実施します。
MS2089Aは、上記ケーブル・アンテナアナライザとスペクトラムアナライザを組み合わせ、送信機の品質測定や電波干渉探索など、様々な現場状況に対応することができ、現場での評価能力が向上します。
セルラーネットワーク
セルラーネットワークは1980年代にサービスが開始されて以来、基地局には複数のRFケーブルフィードが使われています。タワーでは長尺RFケーブルが敷設され、ビルの屋上では複数のジャンパーケーブルが基地局とアンテナの間に敷設されています。現在では、同じタワーやビルの屋上に複数のセルラー通信方式による送信機器が設置されています。例えば、MIMOのアクティブアンテナには通常、複数の周波数帯域から10本以上のRFケーブルが接続されています。
サイトマスタは、敷設ケーブルの評価を目的した測定器です。内蔵レポート作成機能により、現場で敷設ケーブル検証の報告書を作成できます。
一方で、設置した送信機器の特性を評価する測定器でもあります。例えば、WCDMA、LTE、5G測定オプションは、セルラーの変調品質を測定します。またカバレッジマッピングオプションは、ネットワークカバレッジがシステム設計のモデリングに適合していることを確認します。
DAS(アンテナ分散型システム)
ショッピングモール、大規模な駅、スタジアムなど、大規模施設でのセルラーネットワークのユニバーサルアクセスは、今日では大規模施設を開設する場合の欠かせない要件です。こうした背景の下、DASの急速な展開が進んでいます。DASは、光ファイバとRFケーブルを使用します。大規模施設の隅々まで電波を到達させる必要があるため、DASは各アンテナへの分岐が複数あり、RFケーブル配線は非常に長くなる傾向があります。
大規模施設のDASネットワークは、数百~数千のRFケーブルの敷設が必要な場合があります。この場合、大量のケーブル測定を実施し、すべての測定結果を記録し報告書を作成します。報告書作成 PCアプリケーション Anritsu Report Tool をもつサイトマスタは、大規模施設のDASの設置管理に適しています。
防衛機体
現代の電子戦機器は、コアの信号処理ユニットに接続する機体装備のアンテナシステムが重要となっています。そのため、アンテナからコア信号処理ユニットへのRFケーブルフィードは、定期的なテストが必要となります。サイトマスタ MS2085AはRF通信周波数帯域をカバーし、サイトマスタ S820E(~40 GHz)はEW機器に対応します。
船舶通信
今日の商業船舶や防衛船舶には、複数の無線通信システムや高出力レーダーシステムを搭載しています。これらのシステムに使用するアンテナは、無線到達距離を確保し、干渉を最小限に抑えるため、マストの高い位置に設置します。アンテナと送信装置の間を接続する長尺ケーブルや導波管は、特に過酷な気象条件にさらされるため、定期的なメンテナンスが必要となります。サイトマスタは小型で、船舶通信制御室の限られたスペースでの使用に適しています。