シグナル クオリティ アナライザ-R MP1900Aが、USB規格推進団体 USB-IFからUSB3.2のコンプライアンステスト用測定器として承認
2020/02/04
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、シグナル クオリティ アナライザ-R MP1900Aが、USB3.2[※1]のコンプライアンステスト[※2]用測定器として、USB規格推進団体 USB Implementers Forum(以下USB-IF)から承認されたことをお知らせします。
この承認によって、お客さまはMP1900Aを、USB3.2規格の認証取得で必要とされているコンプライアンステスト用測定器として使用できます。
承認取得の背景
USBは、コンピュータ等の情報機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格[※3]の一種です。高解像度映像などの大容量データをストレスなく伝送するため、USB3.2規格では、1レーンあたり10Gbit/s の高速転送が可能となります。
USBは各種デジタル機器のインターフェースとして幅広く使用されていることから、機器間の相互接続性を保証するため、USB-IFはコンプライアンステストを定め、USB搭載機器の認証を行っています。
アンリツは、すでにUSB3.2規格のコンプライアンステストをシグナル クオリティ アナライザ MP1800Aでサポートしており、今回、MP1800Aの後継機種であるMP1900AでUSB-IFの承認を得ました。
MP1900Aを使用することにより、お客さまは、USB-IFの認証獲得においてUSB3.2規格の適合性を検証できます。
MP1900Aテストソリューション概要
MP1900Aは、業界最高クラスの出力波形品質、高感度入力性能、ジッタ[※4]・ノイズ発生源を持ち、マルチチャネルに対応した高性能ビットエラー[※5]テスターです。
MP1900Aを使ったUSB3.2テストソリューションは、コンプライアンステストで要求されるジッタ・ノイズ・ISIストレス[※6]付加、クロック再生[※7]、リンクトレーニング[※8]機能を1台で実現しています。さらにテスト信号のキャリブレーションと測定を自動化しています。また、伝送路の高速化により発生する損失など、様々な信号品質の課題を、優れた再現性で、より簡単に解析する機能も搭載しています。
これらにより、MP1900AはUSBの設計、検証、承認獲得までの期間の短縮と品質の向上に貢献いたします。
MP1900Aについてもっと詳しく
用語解説
- [※1] USB3.2
- USBは、Universal Serial Busの略。USB-IFによって策定された、コンピュータに周辺機器を接続するためのシリアルバス規格。USB3.2は、2017年に発表された最新規格であり、1レーンあたりの転送速度は、最大10Gbit/s。
- [※2] コンプライアンステスト
- 認証プロセスにおける、機器の品質を確保するために、実施されるテスト。
- [※3] シリアルバス規格
- コンピュータネットワークで、シリアルに(1ビットずつ順番に)データを転送するための規格。
- [※4] ジッタ
- 伝送経路の特性や外部環境などの影響により、デジタル信号の伝達時間が変化する現象。
- [※5] ビットエラー
- デジタルデータのビット列中に含まれる誤ったビット。
- [※6] ISIストレス
- ISIは、Inter Symbol Interferenceの略。シリアル伝送における信号の歪みの一つで、帯域制限による信号の劣化などのこと。
- [※7] クロック再生
- デジタル伝送で用いられる技術の一つで、クロック信号が重畳されているデータ信号を受信し、クロック信号だけを抽出する機能。
- [※8] リンクトレーニング
- USBやPCI Expressなどのインターフェース規格において、機器が接続された後に同期を取り、リンクを確立させるために行われるプロセス。