光アクティブデバイスの評価時間を従来機の1/2以下に短縮した光スペクトラムアナライザ MS9740Bを販売開始
2019/04/11
次世代5Gモバイルやクラウドサービスで使われる、光アクティブデバイスの生産性向上に貢献
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、光通信システムで用いられる光アクティブデバイス[※1]の出力特性を評価できる光スペクトラムアナライザの新製品MS9740Bを開発。4月11日から販売いたします。
今回開発した光スペクトラムアナライザ MS9740Bは、従来機MS9740Aの機能・性能(測定感度)・筐体サイズを継承し、更なる生産効率向上を図るために、お客さまの使用頻度が高い受光帯域幅における測定処理時間を1/2以下に短縮しました。
この機能改善により、一度に大量製造される各種光アクティブデバイスの検査時間を大幅に短縮できるため、製造現場の測定効率改善、生産性の向上に貢献いたします。
開発の背景
次世代5Gモバイル通信やクラウド通信サービスの普及により、データ通信トラフィックのさらなる増大が予想されています。これにともない、ネットワークの大容量化が急速に進んでおり、使用される光モジュールも10G、100G、400Gとビットレートが高速化するとともに、使用される数も増えています。そのため、生産の拡大は急務であり、測定時間の短縮が課題となっていました。
アンリツは従来から光モジュール用測定器として光スペクトラムアナライザ MS9740Aを提供しています。
さらに今回、受光帯域幅における測定処理時間の短縮を実現し、MS9740Aの1/2以下で評価できるMS9740Bを開発しました。
製品概要
光スペクトラムアナライザ MS9740Bは、広ダイナミックレンジ、高分解能、高速掃引を実現したベンチトップ型光スペクトラムアナライザです。波長範囲、600nm~1750nm、マルチモードファイバ入力に対応し、850nm帯のVCSEL[※2]の製造・評価に最適です。
MS9740Bは、従来機MS9740Aの機能・性能を継承しつつ、高速化による測定感度の悪化という問題を克服し測定処理時間1/2以下*を達成しました。
また、光デバイス評価に必要な光アクティブデバイス(LD-Module、DFB-LD、FP-LD、LED、WDM、Optical Amplifier(NF and Gain))の測定メニューを維持しているため、製造工程での評価基準となる光の中心波長やレベル、OSNR[※3]、スペクトラム幅などを一括測定し、その解析結果を一画面で表示できます。
*受光帯域幅設定:1kHzまたは200Hz帯域
光スペクトラムアナライザ MS9740Bについてもっと詳しく
主な特長
光アクティブデバイスの生産ラインでお客さまが最も使用する受光帯域幅において、広ダイナミックレンジと高速測定を同時に実現
- 45dB以上のSMSR[※4]測定
- 測定処理時間*最速0.35秒(30nmの波長掃引)
さまざまな製造環境に適応した従来機の基本機能・性能を継承
- あらゆる光アクティブデバイス評価に対応した広い波長帯域(600nm~1750nm)
- LDモジュール、WDM測定など、9つのアプリケーションメニュー
*Fastモード掃引時。波長掃引、解析、リモートサーバへのデータ転送までの一連の時間
対象市場・用途
- 対象市場
- 光デバイス、光モジュールメーカー
- 用途
- 光アクティブデバイス/光パッシブデバイスの製造、研究・開発
用語解説
- [※1] 光アクティブデバイス
- 光信号を変調したり、電気信号に変換したりする光デバイス。
- [※2] VCSEL
- Vertical Cavity Surface Emitting LASERの略。垂直共振器面発光レーザーと訳される半導体レーザの一種。微細なレーザー光を基板の垂直方向に射出でき、指紋センサーなど、さまざまな用途に利用されている。
- [※3] OSNR
- Optical Signal to Noise Ratioの略。光信号と雑音との強度比。光信号の品質を判断する1つの指標となる。
- [※4] SMSR
- Side-Mode Suppression Ratioの略。スペクトル密度が一番大きいスペクトル(主ピーク)と2番目の大きさのスペクトル(サイドモード)のスペクトル密度ピーク値の差。