Qualcomm Technologies社がアンリツの新5Gテストプラットフォームを採用
2018/02/14
アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、Qualcomm Incorporatedの子会社であるQualcomm Technologies社(米国)が5Gデバイス開発用測定器として、当社の新5Gテストプラットフォームの採用を決定したことをお知らせいたします。
アンリツはモバイル通信試験の分野で、従来からQualcomm Technologies社のパートナーとなり、ベースバンドチップなどのデバイス開発をサポートしています。最先端のデバイスをいち早く市場に投入してきたQualcomm Technologies社は、LTE-Advanced Proの次世代の通信システムである5Gにおいても引き続きアンリツのテストプラットフォームを使用し、次世代の5G NR技術の商品化を進めていくことになりました。
アンリツは、5Gサービスの早期導入をサポートする計測ソリューションを提供することにより、4G LTEから5Gシステムへの移行において重要な役割を果たします。
新5Gテストプラットフォームは、5G超高速・大容量通信で要求される広帯域信号処理、ビームフォーミング[※1]技術等を実現する最新のアーキテクチャで新規設計されたテストプラットフォームであり、1台でミリ波、サブ6GHz[※2]のRF[※3]試験、プロトコル[※4]試験に対応します。
3GPPでは、4Gと5Gネットワークが共存するノンスタンドアロン仕様策定が先行しており、最先端かつ安定した4G試験環境が必須となります。
アンリツは、約10年に渡りQualcomm Technologies社に4Gテストソリューションを供給してきましたが、こうした資産も活用することで、5G NR[※5]の初期開発環境のスムーズな立ち上げを支援します。アンリツは、今後も5Gサービスの早期普及に寄与する計測ソリューションを提供し、4Gから5Gシステムへの移行に貢献いたします。
今回の連携にあたり、Qualcomm Technologiesのエンジニアリング部門副社長であるJon Detra氏は、次のようにコメントしています。「2019年に5G NRネットワークおよびモバイルデバイスの商業化を実現するにあたり、アンリツと継続して取り組めることは喜ばしいことです」
また、当社の5G担当ゼネラルマネージャーである徳家 努は、次のように語っています。「アンリツは業界大手の1社であるQualcomm Technologies 社と3G、4Gに引き続き最先端の5Gデバイス開発、検証で協業できることを光栄に思います」
用語解説
- [※1] ビームフォーミング
複数の素子を持ったアンテナを用いて、場所による電波の強度を動的に制御する技術。これにより電波空間や電力を効率的に利用できる。
- [※2] サブ6GHz
第5世代移動通信システム(5G NR)で定義される周波数帯域において、6GHz以下の周波数帯を示す。
- [※3] RF
Radio Frequencyの略称。携帯電話システムで使用される高周波の電波。
- [※4] プロトコル
規格で定められた端末とネットワーク間の通信手順のこと。
- [※5] 5G NR
NRはNew Radioの略。LTE-Advanced Proまでの4Gに対し、5G独自の新しい無線通信方式という意味を表す。