アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、シグナル クオリティ アナライザ MP1800Aシリーズで56 Gbaud PAM4 BERテストソリューションを開発。2016年10月31日より販売いたします。
今回開発した64 Gbaud PAM4 DAC[※1] G0374Aは、次世代400 GbE[※2]規格で審議されている53.125 Gbaud[※3] PAM[※4]伝送に対応し、最大64 Gbaud-rateの高品質PAM4信号発生が可能です。MP1800Aシリーズと組み合わせて使用することで、業界で初めて56 Gbaud NRZ[※5]/PAM4 BER[※6]測定を実現。これにより、400 GbEの評価で必要となる 53.125 Gbaud BER測定を実現します。
[開発の背景]
データ通信トラフィックの増大により、サーバやネットワーク機器の通信速度のさらなる高速化が検討されています。次世代イーサネット規格の400 GbEでは、シンボルビットレートの高速化、多レーン化に加えて、PAM変調方式によって単位時間あたりの伝送量をアップさせる方式が採用されます。PAM4信号はこれまでのNRZ信号に対し、単位時間あたり2倍の情報を扱うことができますが、低消費電力化やS/N比向上などの技術的な課題の解決が必要になっており、そのテストについては、より高品質な信号源と、高入力感度測定が求められています。
そこでアンリツは、シグナル クオリティ アナライザMP1800Aシリーズのアクセサリーパーツとして、64 Gbaud PAM4 DAC G0374Aを開発しました。
G0374Aを使用することにより、MP1800Aシリーズで、400 GbE 53.125 Gbaud BER測定が行えます。
アンリツは、業界で唯一56 Gbaud NRZ/PAM4 BER測定を実現できるソリューションを提供することにより、次世代通信規格の研究・開発に貢献いたします。
[G0374AとMP1800AシリーズによるPAM4 BERテストの概要]
シグナル クオリティ アナライザ MP1800Aは、プラグインモジュール形式のBERT(Bit Error Rate Tester)であり、32GマルチチャンネルPPGモジュールにより、最大8chまでの同期信号発生が可能です。
G0374Aは、MP1800Aシリーズのアクセサリーパーツです。28G/32Gbit/s PPG MU183020Aと組み合わせることで、扱いが容易なハーフレート32 Gbit/s NRZ信号を変換して、最大64 Gbaud NRZ/PAM4方式の信号発生が可能です。さらに、56G/64Gbit/s DEMUX MP1862Aと28G/32Gbit/s High Sensitivity ED MU183040Bを組み合わせて、高Baud-rate PAM4信号のBER測定を実現します。
また、G0374Aを使用することにより、MP1800Aシリーズを容易かつ低コストで、400 GbEの評価で必要となるBER測定器に拡張できます。
[主な特長]
■最大64 Gbaudの広帯域PAM4信号発生とBER測定が可能
■PAM4信号でのジッタ耐力試験が可能
■低出力ジッタ300 fs(RMS)高品質データ出力と高入力感度性能25 mVを実現
■32G bit/s PPG, EDのマルチチャンネル同期機能と優れた拡張性
[ MP1800Aについて詳しくはこちらから ]
[ 400 GbEソリューションについてはこちらから ]
[対象市場・用途]
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対象市場
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ハイエンドサーバ、通信機器、光トランシーバ
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用途
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高速電子デバイス、光デバイス、光トランシーバモジュールの研究・開発
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[※用語解説]
[※1]DAC: Digital to Analog Converter
デジタル/アナログ変換器。
[※2]400 GbE
IEEE802.3bsで検討されている次世代イーサネット規格。1秒間に400ギガビットのデータを伝送。
[※3]Gbaud : Giga baud
baudは変調レートの単位。単位時間あたりの変調の回数として定義。
[※4]PAM: Pulse Amplitude Modulation
振幅変調により伝送容量を向上させる方式。
[※5]NRZ : Non Return to Zero
デジタル信号を伝送する方式。
[※6]BER: Bit Error Rate
ビット誤り率。ランダムに伝送したデジタルデータを復調した際の誤りデータの比率。