Skip to main content

MP1800Aで1 Tera bit/s次世代超高速伝送評価に対応

2014/09/08

MP1800A超高速多チャネルBER測定機能を強化

シグナル クオリティ アナライザ MP1800A

 

アンリツ株式会社は、シグナルクオリティアナライザMP1800Aシリーズの機能を強化。業界に先駆けて、400 Gbit/s[※1]1 Tbit/s[※2]等の次世代超高速伝送方式を評価できる超高速多チャネルBER測定機能を追加しました。

MP1800Aは、プラグインモジュール形式のBERT(Bit Error Rate Test:誤り率測定器)であり、2チャネル32 Gbps PPGを4枚、または4チャネル 32 G PPGを2枚1つのメインフレームに実装できます。

今回開発した超高速多チャネルBER測定機能を使用することにより、8チャネル分の32 Gbit/s パルスパターン発生器(PPG)を実装したMP1800Aを、最大4台まで同期させることができます。

これにより、Quad DP-16QAM/Dual DP-64QAM[※3]等を使用した400 Gbit/sや1 Tbit/sの次世代超高速伝送システムで必要とされる各種試験系を構築できます。

MP1800Aに実装する32 Gbit/s PPGは、2 mUI[※4]ステップという高精度の位相可変機能を有しており、正確に位相を制御しながら試験系を構築できます。また、32 Gbit/s PPGのデータ信号のビットパターン自体も発生タイミングを制御することができるため、再現性に優れた試験系を構築できます。

データトラフィックの急増にともない、400 Gbit/sや1 Tbit/sの超高速伝送システムの研究開発が進展しています。

アンリツは、32チャネル32 Gbit/s PPG同期機能の提供を開始することにより、次世代超高速伝送方式の早期実用化に貢献いたします。

 

[開発の背景]

クラウドコンピューティングサービスやスマートフォンによるデータ通信サービスの拡大にともない、データトラフィック量は増大の一途をたどっています。こうした状況に対応するため、基幹通信網の高速大容量化技術として、400 Gbit/sや1 Tbit/s伝送の研究開発が本格化しています。400 Gbit/sや1 Tbit/sの伝送では、ビットレートを抑えながら、伝送容量を拡大させるために、振幅と位相の両方を変調させて情報を伝達するQAMが検討されています。

これらの伝送方式では、変調信号として1回の変調あたり2ビットのデータを伝送する4PAM[※5]や3ビットのデータを伝送する8PAM[※6]等が使用されます。これらの変調信号を生成し、400 Gbit/sや1 Tbit/sの伝送試験系を構築するためには、高精度に位相を制御可能な多チャネルのデータ信号源が必要になります。

アンリツは、すでに32 Gbit/sまでの高速デバイス、伝送方式等の評価を可能とするシグナルクオリティアナライザMP1800Aシリーズと4PAM/8PAMの信号を発生させるソリューションを販売しています。

さらに今回、MP1800Aシリーズの機能を強化。最大4台のMP1800Aを連結し、32 Gbit/sデータ信号を32チャネル同期動作させることにより、
1 Tbit/sの次世代超高速伝送方式の評価を可能とする機能を開発いたしました。

また、最大32チャネルの同期した32 Gbpsデータ信号を発生させるMP1800Aと、MZ1834A 4PAMコンバータもしくはMZ1838A 8PAMコンバータを組み合わせて使用することにより、Quad DP-16QAM、Dual DP-64QAM等次世代超高速伝送方式の試験系を構築可能です。

 

[製品概要]

シグナルクオリティアナライザMP1800Aシリーズはプラグインモジュール形式のBERT(Bit Error Rate Test:誤り率測定器)であり、信号発生器(Pulse Pattern Generator)、誤り検出器(Error Detector)、シンセサイザ、ジッタ発生モジュール等を同時に搭載可能です。

今回開発した超高速多チャネルBER測定機能を使用することにより、32チャネル32 Gbps PPGを4枚、または4チャネル 32 G PPGを2枚1つのメインフレームに実装した4台のMP1800Aを同期させることができ、400 Gbit/sや1 Tbit/sの次世代超高速伝送システムで必要とされる各種試験系を構築できます。
また、シグナルクオリティアナライザMP1800Aシリーズ用の外付けハードウェアである4PAMコンバータMZ1834A/8PAMコンバータMZ1838Aを使用することで、Quad DP-16QAM, Dual DP-64QAM等の位相振幅伝送試験系を構築できます。


[ この製品をもっと詳しく ]

[1 Tbit/s次世代超高速伝送方式の評価: リーフレット]

 

[主な特長]

■次世代400 Gbit/s、1 Tbit/sの評価系を構築可能
Quad DP-16QAM, Dual DP-64QAM等の位相振幅伝送試験を構築するためには、多チャネル間の位相を正確に制御する高精度の位相可変機能が必須です。また、試験の再現性を高めるために、各チャネルのデータビット列もタイミングを制御させる必要があります。
シグナルクオリティアナライザMP1800Aシリーズの32 G PPGは、多チャネル同期操作時に、+/- 64000 mUIの範囲を2 mUIステップで制御可能な位相可変機能を有しています。
また、多チャネルのデータ信号間のパターン発生タイミングを制御するパターン同期機能も実装しています。

■高品質な試験信号の生成が可能
本試験システムは、12 ps (代表値)という高速立ち上がり時間の信号生成が可能であり、この用途で要求される信号品質を満足しています。

 

[対象市場・用途]

対象市場

研究機関、通信キャリア、通信機器メーカー

用途

400 Gbit/sおよび1 Tbit/s次世代超高速伝送方式の研究・開発

 

[ 用語解説]

[1] 400 Gbit/s伝送
400 Gbit/s伝送は、1秒間に400ギガビットの情報を伝送する技術。
1ギガビットは10の9乗。

[※2] 1 Tbit/s伝送
1 Tbit/s伝送は、1秒間に1テラビットの情報を伝達する技術。1テラビットは、10の12乗。

[※3] Quad DP-16QAM/Dual DP-64QAM
複数の位相状態と振幅状態を組み合わせ、それぞれの状態に情報の意味を持たせることで、伝送速度を抑えながら、1クロック周期の中でより多くの情報を伝送する方式。

[※4] mUI :mili Unit Interval
時間を表す単位で、1 Unit Intervalは1クロック周期こと。1 mUIは、1 UIの1/1000。 [※5] 4PAM
4PAM(Pulse-Amplitude Modulation)方式は、信号を4段階の電圧レベルに変調することで、1変調あたり2ビットの情報を伝送する技術。

[※6] 8PAM
8PAM方式は8段階に変調し、3ビットの情報を伝送できる。広く普及しているNRZ(1変調あたり1ビットの情報伝達)に比べ、多くの情報を伝送できる。

関連リンク