PIMマスタMW82119Aの販売を開始
2012/12/27
ハンドヘルド計測器で、移動通信基地局のPIM障害の特定を実現
アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、各種移動通信基地局の建設・保守用ソリューションを拡充。新たに、PIM[※1]に起因する通信障害の発生箇所を特定できるPIMマスタMW82119Aを開発。1月7日から販売いたします。
MW82119Aは、アンリツが従来から提供している2筐体モデルのPIM計測器を1筐体に統合し、重量も約1/2に軽量化したハンドヘルド計測器です。バッテリ動作も実現しており、電源設備のない屋外でも、移動通信基地局やDAS[※2]のケーブルやアンテナもしくは周辺で発生しているPIM量や障害の位置を検出できます。
各種移動通信基地局のマルチバンド化にともない、PIMに起因する通信障害が懸念されており、測定作業の重要性が高まっています。
アンリツは、ハンドヘルド計測器でPIM障害の発生箇所を特定可能としたことにより、移動通信サービスの円滑な運用に貢献いたします。
[開発の背景]
近年の移動通信システムは、周波数の有効利用や国際ローミングの観点から700 MHz帯や800 MHz帯、1.5 GHz帯、2 GHz帯など複数の周波数帯で運用されています。
一方、こうしたマルチバンドの通信環境では、PIMによる通信障害が発生しやすく、PIM測定が重要な作業となっています。
PIM障害の発生箇所の特定では、基地局やDASなど屋外の通信設備で測定する必要があることから、簡単に持ち運べる計測器が求められていました。
そこでアンリツは、従来から提供していた2筐体モデルのPIM計測器を小型化。新たに、PIMマスタMW82119Aを開発しました。
MW82119Aは、ハンドヘルドタイプの計測器であり、屋外の測定現場に容易に携行でき、各種移動通信基地局やDASの内部もしくは周辺で発生しているPIM障害の位置を検出できます。
[ この製品をもっと詳しく ]
[製品概要]
PIMマスタMW82119Aは、近年移動通信システムで通信障害の原因となっているPIMの発生箇所を高精度に特定できる計測器です。
MW82119Aは、測定部と表示部が個別となっている2筐体モデルのPIM計測器を1筐体化した上で、小型・軽量化(350 mm x 314 mm x 152 mm、9 kg~)・バッテリ動作を実現したハンドヘルド計測器です。屋外の測定現場に簡易に持ち運べ、移動通信基地局やDASのケーブルやアンテナもしくは周辺で発生しているPIM障害の位置を検出できます。
[対象市場・用途]
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対象市場
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通信事業者、ネットワーク建設・保守事業者
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用途
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各種移動通信基地局、ケーブル・アンテナ設備の評価
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[ ※用語解説]
[※1] PIM:Passive Intermodulation
受動相互変調歪み。送受信で異なる周波数を用いた通信システムにおいて、2つ以上の周波数の信号が伝送されたとき、その周波数の差に応じて発生する妨害波。
[※2] DAS:Distributed Antenna Systems
分散アンテナシステム。屋内・屋外に設置される無線通信用アンテナ。