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Non-Terrestrial Networks

Non-Terrestrial Networks (NTNs)

衛星との通信によるカバレッジの拡張

非地上系ネットワーク(NTN: Non-Terrestrial Networks)は、地上、海、空にあるIoT機器や移動端末をシームレスにつなげる通信ネットワークシステムであり、3GPPではRelease-17でNTN技術の基本仕様が策定されました。さらに、Release 18以降も機能拡張が進められ、たとえば、IoT機器と衛星を結ぶサービスリンクに周波数17 GHzを超えるKaバンドを追加し、ネットワーク容量を増強する提案がなされています。

NTNが今後進化することで、ユーザは世界中のどこでも、接続先が地上の基地局か、衛星かを意識することなく通信サービスを安定して受けることができるようになります。

Connection Figure of NTN

NTNのユースケース

NTNは、地上の基地局と通信衛星などが通信エリアを相互に補完し合うことで、山間部や海上など、従来の地上ネットワークではカバーしきれない地域でも通信サービスが得られるようになります。さらに、衛星の広範囲にわたるカバー能力により、航空機や高速鉄道など高速移動する乗り物にも安定したモバイル通信環境を提供できます。通信方式は、低消費電力広域ネットワークに適したNTN NB-IoTと、より高いデータレートの通信を提供できる、NTN NRの2つの規格があります。

その結果、モバイル通信のユースケースが次のように拡大します。

 

NTN NB-IoTは、4Gの通信規格であるNB-IoTベースとしており、低データレートでの運用になります。

  • 地上の通信インフラに問題が発生した場合での緊急のバックアップ回線として、エマージェンシーコールなど短いメッセージの送受信としての利用
  • 農業、建設業、林業、船舶業などで、へき地からのリアルタイム性が求められないデータの送受信としての利用

 

NTN NRでは、5Gの規格を採用しており、NTN NB-IoTと比べて、音声・ビデオ通話やメディアストリーミングなど高いデータレートの通信にも対応しています。

  • 重機のリモート制御や自動車の自動運転の通信として利用
  • 地上の基地局エリアを補完し、陸海空をシームレスに接続
IoT Sensor

IoTセンサ
Disaster response

災害対応
In-Vehicle Communication Equipment

車載通信機器
Smart Phones

スマートフォン

NTN機器の開発における課題

課題 1: 遅延と周波数シフト

 

静止衛星(GEO)、対地同期軌道 (GSO)、中軌道(MEO)、低軌道(LEO)などの通信衛星は、地上からの距離が離れているため、衛星と地上の機器との間で遅延が発生します。たとえば、GEOやGSOでの遅延は240~280 ミリ秒、LEOでは6~30 ミリ秒ほどです。さらに、GEO以外の衛星では、衛星の移動により、無線信号の周波数が変化するドップラーシフトが生じます。そのため、3GPP規格では、NTN対応のIoT機器や移動端末が遅延やドップラーシフトの補正をすることを求めています。

Delay due to distance between ground and satellite

課題 2: リセレクション、ローミング

 

地上系ネットワーク (TN: Terrestrial Networks)では、隣接する基地局の電波の受信強度差をモニタしながら、基地局を切り替えています。この動作をリセレクションと呼びます。3GPPが規定するリセレクションはTNからNTNへ切り替える動作についても適用されます。ただし、NTNでは電波の受信強度差だけではなく、衛星や機器の正確な位置情報に基づいて行われます。このため、TNのリセレクションよりも複雑な動作になります。また、容易に国境を越える衛星通信では異なる事業者へのローミングが発生します。たとえば、TN事業者と、NTN事業者が異なる場合にローミングが必要です。したがって、NTN対応のIoT機器や移動端末の開発時には、事業者間のローミングが行えるように、3GPP規格に準拠したローミング動作を確認しておく必要があります。

Reselection and Roaming in NTN

NTN機器のテストソリューション

アンリツのNTNテストソリューションは、IoT機器や移動端末の開発に必要なシミュレーション・品質評価環境を提供します。これにより、実際の衛星に接続することなく、NTN機器を検証できます。

Device being developed

  • RF送受信試験
    アンリツはNTN NRの試験に対応したラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aおよび、NTN NB-IoTの試験に対応したラジオコミュニケーションアナライザ MT8821Cを提供しています。両製品ともに、3GPP規格に準拠した試験環境を提供し、簡単な操作と柔軟なパラメータ設定により、RF送受信試験の効率化に貢献します。

 

  • プロトコル試験
    チップセットのプロトコル試験に対し、アンリツはNTN NRに対応したラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aおよび、NTN NB-IoTに対応したシグナリングテスタMD8430Aを提供しています。両製品ともに、テストケースの迅速な作成と評価をサポートし、プロトコルの開発・検証を効率的に行うことができます。

 

  • コンフォーマンス試験
    アンリツは、NTNを実現するチップセットやデバイスの認証試験へ向けた試験ソリューションを提供しています。New Radio RFコンフォーマンステストシステム ME7873NRはNTN NB-IoTとNTN NRのRFコンフォーマンスに対応し、5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRはNTN NB-IoTに対応しています。

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記事(PDF):

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