光線路やネットワーク回線の工事・保守の重要性と課題
光線路(光ファイバ)やネットワーク回線の開通、工事・保守では、OTDR、イーサネットテスタを用いて、現場で試験を行います。決められたスケジュールで試験を行うことが要求される一方、開通、工事・保守現場では、測定器の操作方法、OTDR波形の合否判断方法など専門的な知識が必要となり、作業者の負担は大きくなっています。また、FTTHなど宅内の作業では、作業者が高所作業車(バケット車)と宅内を何往復もする場合があります。
OTDRに精通した熟練の管理者が、遠隔でOTDRの測定波形を詳しく解析したり、OTDRを操作できれば、作業者は管理者の指示に従うことで作業効率が上がるため、作業者の負担が大幅に軽減することが考えられます。アンリツのOTDR/I&M測定器ネットワークマスタ プロ MT1000Aとアクセスマスタ MT9085シリーズはWLAN接続機能を搭載しています。本機能とモバイルルータを組み合わせることにより、開通、工事・保守現場の作業者の負担を軽減できます。
バケット車と宅内を何往復も…
バケット車から宅内の測定波形を確認
→作業の効率化を実現
開通、工事・保守の現場での作業効率化
加入者宅で作業する場合
開通、工事・保守現場の作業に不慣れな作業者が試験を行う場合、センターにいる管理者がOTDR測定画面を確認しながら、作業者をサポートできます。
- OTDR波形の合否判断や、OTDR測定結果が悪い場合の改善点のアドバイス
- 確認中の測定器(OTDR)を直接操作し、作業時間の短縮
また、管理者は複数の開通、工事・保守現場を同時に確認できるため、一度に多くの作業現場の対応が行えます。
すべての開通、工事・保守業務を簡潔に実施
加入者宅での業務は、加入者宅への訪問、電柱と地上の往復、電柱での光ファイバ結線作業と多岐にわたります。WLAN機能とモバイルルータを使用することにより、作業者は、手元のタブレット端末から、加入者宅内のOTDRを制御し、OTDR測定画面の確認ができます。これにより、一人で作業を行う場合でも、
- 加入者宅への出入りを最小化(設置時と回収時の2回)
- 昇降車で電柱と地上を往復する回数の削減
が実施でき、作業全体の時間短縮を実現できます。
局舎内のメンテナンス
局舎内の光ファイバ(光線路)やネットワークの保守で、定期的にOTDR測定を行うことにより、障害発生のリスクを軽減できます。しかし、急なトラブルが発生した場合、経験豊富なスタッフが現場に急行できない場合もあります。
このような場合、OTDRのWLAN接続機能を使用することで、経験豊富なスタッフが遠隔地から光線路(光ファイバ)のトラブル解析・対応を行うことができます。トラブル対応時だけでなく、通常メンテナンスにおいてもWLAN接続機能を活用すれば、遠隔地にいる経験豊富なスタッフに情報を集約、一元管理することができ、トラブル解消の時間を短縮だけでなく、通常のメンテナンス業務も効率化できます。
簡単な接続方法
MT1000AおよびMT9085シリーズは日本語表示で、簡単にネットワーク接続が行えます。「ネットワーク接続」という専門知識に敬遠しがちな現場の作業者も安心して作業が行えます。
MT1000Aの設定画面
MT9085シリーズの設定画面
ネットワークマスタ プロ MT1000Aについてさらに詳しく
アクセスマスタ MT9085シリーズについてさらに詳しく