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O-RAN Global PlugFest Fall 2022に参加しO-RAN技術開発に貢献

2023/01/25

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アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、O-RAN ALLIANCE主催のO-RAN Global PlugFest Fall 2022に参加し、無線アクセスネットワークに関するオープン技術仕様の実装と検証および多様なエコシステムの形成に貢献したことをお知らせします。

O-RAN Global PlugFest Fall 2022は、Open RAN[※1](O-RAN[※2])をコンセプトにした実装検証やO-RAN仕様を実装したハードウェア、ソフトウェアの相互接続試験を行うイベントで、この秋にはアジア(日本、韓国)、北米、欧州における6会場で開催されました。

アンリツは、日本会場(YRP:Yokosuka Research Park)、北米会場(UNH-IOL:University of New Hampshire InterOperability Laboratory)およびドイツ会場(i14y Lab)に参加しました。日本会場では楽天モバイル株式会社・日本電気株式会社と共同でO-RAN End to End(E2E)試験とコンフォーマンス試験を行いました。また、北米会場では富士通株式会社とO-RU[※3](O-RAN Radio Unit)に対するコンフォーマンス試験を行いました。

  • 日本会場:YRP
    パートナー:楽天モバイル株式会社、日本電気株式会社
    テーマ:E2E and O-RAN Fronthaul Conformance Test
    アンリツはO-DU Emulator、ネットワークマスタ プロ MT1000A、シグナルアナライザ MS2850Aを提供し、O-RAN WG4 Open Fronthaul Interfaces Workgroupで定義されているCUSM-Plane[※4]テストシナリオのコンフォーマンス試験を行いました。さらに、楽天モバイル株式会社の支援のもと、Japan OTIC(Open Testing and Integration Centres)のTestbedで、S-Plane[※5]のタイミング誤差を加えたE2Eパフォーマンス評価を実施し、O-RUに対する耐性評価に成功しました。
  • 北米会場:UNH-IOL
    パートナー:富士通株式会社
    テーマ:O-RU Conformance Test with Anritsu
    アンリツはネットワークの課題である同期に着目し、同期エラー耐性の試験ソリューションを提供しました。O-RANでは同期品質に関し、O-RAN WG4 Open Fronthaul Interfaces WorkgroupでO-DU[※6](O-RAN Distributed Unit)とO-RU間に関する規定を議論しています。アンリツはその課題に対してO-RANソリューションであるO-DU Emulatorをはじめ、MT1000A、MS2850Aを用いて、O-RUの同期エラー耐性を評価しました。
  • ドイツ会場:i14y Lab
    テーマ:Xhaul Transport Synchronization Testing
    主催:欧州O-RAN(ドイツテレコム、EANTC、Vodafone)及びTIP[※7]
    アンリツは、マルチベンダで構築されたO-RAN テストベットで、WG9 Xhaul Synchronization Test用テスタとしてMT1000Aを提供し、ネットワーク時刻基準であるGM(グランドマスタクロック)と機器を通じて伝搬される時刻の誤差(Time Error)の検証に貢献しました。

アンリツは今後もO-RANテストソリューションを発展させ、オープンで安全なモバイルネットワークの構築に貢献してまいります。

製品概要

シグナルアナライザ MS2850A

MS2850Aは、解析帯域幅が最大1 GHz、周波数範囲が9 kHz~32 GHzまたは44.5 GHzのスペクトラムアナライザ/シグナルアナライザです。5Gに代表されるモバイル通信や衛星通信など広帯域通信の測定に対応する解析帯域幅を持ち、6 GHz以下の周波数帯(Sub-6GHz)から28 GHz帯/39 GHz帯などのミリ波帯までの測定を1台でカバーします。優れたコストパフォーマンスを持つベンチトップのシグナルアナライザであり、これらに関わる通信機器の開発/製造のコスト低減と効率化に貢献します。

MS2850Aについてもっと詳しく

 

ネットワークマスタ プロ MT1000A

MT1000Aは、小型でバッテリ動作し、モバイルネットワークで使用されるイーサネット、CPRI、eCPRIに対応したテスタです。高精度ルビジウム基準クロックを内蔵したGNSSレシーバを搭載し、高精度な片方向遅延測定および時刻同期精度評価(Time Error)や周波数同期評価(Sync E)が可能です。さらに、光ファイバ試験にOTDR測定を1台でカバーし、ネットワークの検証だけでなく開通・保守の効率化に貢献します。

MT1000Aについてもっと詳しく

 

用語解説

[※1] Open RAN
あらゆる通信機器ベンダが使用可能な、オープンインタフェース仕様に基づいて構築できる無線アクセスネットワークを指し示す広義の用語(または概念)。
[※2] O-RAN
O-RAN ALLIANCEの活動、または同団体で策定された仕様を指す。
[※3] O-RU
O-RAN Radio Unitの略。O-RAN Fronthaul仕様に準拠した無線子局。
[※4] CUSM-Plane (Control, User, Synchronization and Management Plane)
C-Plane、U-Plane、S-Plane、M-Planeの総称。ネットワーク内の制御に使用される信号用のプロトコルの制御グループをC-Plane、ユーザ情報を送受信するプロトコルのグループをU-Plane、装置間の同期を実現するためのプロトコルをS-Plane、保守監視信号を扱うマネージメントプレーンのことをM-Planeという。
[※5] S-Plane
Synchronization Planeの略。装置間の同期を実現するためのプロトコル。
[※6] O-DU
O-RAN Distributed Unitの略。O-RAN Midhaul、Fronthaul仕様に準拠し、UEに向けた無線インタフェースのRLC、MAC、High-PHYの各機能を有する。
[※7] TIP
Telecom Infra Projectの略。サービスプロバイダーやテクノロジーパートナー、システムインテグレーター、その他の接続性に関するステークホルダーなど、数百社を含む多様なメンバーで構成されるコミュニティ。

 

アンリツの製品・ソリューション・その他の情報は、Facebookでもご覧いただけます。
https://www.facebook.com/AnritsuTandM/

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