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クアルコム社との協業で業界初5G NRのNPN試験を検証

2022/07/25

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アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、5G NRモバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NRが、Qualcomm Technologies, Inc.(以下クアルコム社)のSnapdragon® X70 5G モデム- RFシステムを用いて、5G New Radio(NR)スタンドアローンモード(SA[※1])のNPN[※2]プロトコルコンフォーマンス試験に、初めて成功したことをお知らせします。

5G NPNは、政府、ネットワーク事業者またはその他の企業が、既に配備している5Gネットワークを使用して、さまざまな企業、産業のニーズに合わせて設計、最適化できるネットワークです。

今回、同モデムを用いて検証したことについて、アンリツ株式会社 モバイルソリューション事業部長の亀田 圭司は、次のように述べています。

「NPNは5Gを拡張し、インダストリー4.0を含む新たなユースケースをカバーします。クアルコム社との継続的な協業により、さらに重要なマイルストーンを達成できました。」

今回の試験は、3GPPがTS 38.523-1の中で定義しているもので、アンリツは検証結果を3GPP Radio Access Network Working Group 5(RAN WG5)に提出いたしました。アンリツはこれらの試験を、今後開催されるGlobal Certification Forum(GCF[※3])Certification Agreement Group(CAG[※4])およびPCS Type Certification Review Board(PTCRB[※5])PTCRB Validation Group(PVG)にも提出し、承認を得る予定です。

Snapdragonは、Qualcomm Incorporatedの商標または登録商標です。
Snapdragonは、Qualcomm Technologies, Inc.および/またはその子会社の製品です。

製品概要

5G NR モバイルデバイステストプラットフォーム ME7834NR

ME7834NRは、5G NRにおけるスタンドアローン(SA)/ノンスタンドアローン(NSA[※6])双方で、3GPP TS 38.523で規定されるプロトコルコンフォーマンス試験、主要な通信事業者受け入れ試験に対応しています。

また、GCFとPTCRBにおいて、5G NRテストプラットフォームTP251で登録されており、それぞれの端末認証に使用することができます。

5G NR用OTAチャンバとRFコンバータを組み合わせることで、5G NRで使用されるFR1(Sub-6 GHz帯)およびFR2(ミリ波帯)を含む周波数帯域をカバーします。

ME7834NRは、LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-A Pro、W-CDMAのプロトコルコンフォーマンス試験と事業者受け入れ試験に対応したME7834LAをベースに開発されており、5G NRに加えてこれらの通信規格にも対応しています。ME7834LAを既に導入されているお客さまは、実証済みのLTE-A試験環境を活用しながら、スムーズに5G NR対応システムにアップグレードすることができます。

ME7834NRについてもっと詳しく

用語解説

[※1] SA
Standaloneの略。4G回線との相互接続はせず、5G回線のみでU-Plane(User Plane:ユーザーデータ信号)、C-Plane(Control Plane:制御信号)の両方の通信を行う技術。URLLC(Ultra Reliability, Low latency Communication = 超高信頼・低遅延通信)などの5Gの特長を最大限にサポートしている通信方式。
[※2] NPN
Non-Public Networkの略称。NPNまたはプライベート5Gネットワークは3GPP Release 16で定義されている。5G技術を使用して、特定のエリアに専用のネットワークを構築できるようになり、接続性や強固なセキュリティを備えたサービスの最適化が実現できる。
[※3] GCF
Global Certification Forumの略称。携帯端末のグローバルな相互接続性を保証するため、ネットワークでの運用基準や携帯端末の認証試験基準を定めている団体。GCFにより承認された測定システム、測定項目は、そのテスト性能(測定手順、測定確度)が、携帯端末用認証試験で要求される条件に適合するものとして保証される。
[※4] CAG
Conformance Agreement Groupの略称。携帯電話端末とネットワークとの相互接続試験の仕様や認証プロセスを決定するGCFに加盟している企業グループ。3ヶ月ごとに会合が開かれ、その場で認証の最終決定がなされる。
[※5] PTCRB
PCS Type Certification Review Boardの略称。GCF同様、携帯端末のグローバルな相互接続性を保証するため、ネットワークでの運用基準や携帯端末の認証試験の基準を定めている団体。北米で運用されている周波数帯を対象としている。PTCRBにより認証された測定システム、測定項目は、そのテスト性能(測定手順、測定確度)が、携帯端末用認証試験で要求される条件に適合するものとして保証される。
[※6] NSA
Non-Standaloneの略。4G回線でC-Plane通信を行い、5G回線でU-Planeに特化して通信を行うネットワークで、3GPP Release 15で定義されている通信方式。

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