アンリツとETS-Lindgren社が協業して5G NR SAモードおよびCA試験に対応
2021/04/26
アンリツMT8000AとETS-Lindgren社EMQuest EMQ-100™の統合ソリューションにより、グローバルオペレータと標準化団体が策定する規格に対応
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000AとETS-Lindgren社のEMQuest™ EMQ-100 Antenna Measurement Softwareの統合ソリューションにより、5G NRスタンドアローン(SA)モード[※1]、デュアルコネクティビティ(EN-DC[※2])、およびキャリアアグリゲーション(CA)の検証に成功したことをお知らせします。
これにより、各無線通信事業者特有のネットワーク設定を模倣したSAモードやCA試験構成が可能になります。5G通信を利用するスマートフォン、モジュールおよび基地局が新しいアプリケーションに広がり続けるなか、OTA(Over-the-Air[※3])試験により、デバイスが対象のネットワークやユースケースで十分に機能することを確認することができます。
ETS-Lindgren社のビジネスデベロップメントディレクターであるJames Young氏は次のように述べています。
「世界中に存在する多数の5Gネットワーク構成に適応させることが、重要なマイルストーンでした。デバイスメーカは、OTA試験により、アンテナの無線特性を評価する事ができます。このたび、EMQuest EMQ-100およびMT8000Aは、さまざまなチップセットで動作する市販の5GデバイスのSA試験に対応しました。ETS-Lindgren社とアンリツによる協業は、チップセットがサポートするネットワーク環境をテストラボで試験するお客さまにとって重要な取り組みです。」
アンリツ・アメリカス・セールス・カンパニーのワイヤレスマーケットデベロップメントマネージャのKeyvan Yasamiは次のように述べています。
「ETS-Lindgren社との協業により、SAおよびCA試験需要に対応し、テストラボやOEMベンダがグローバルオペレータ、CTIA[※4]や3GPPなどが策定する各種規格に対応するソリューションを提供する事ができます。アンリツは、ETS-Lindgren社をはじめとしたマーケットリーダーと引き続き連携して、5Gサービスの普及・発展に尽力してまいります。」
製品概要
ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000A
MT8000Aは、広帯域信号処理やビームフォーミング[※5]など、5G NR eMBB[※6](超高速大容量)5Gシステムで必要とされる最新技術に対応した開発用テストプラットフォームです。FR1[※7]で必要となる400MHz~7.125GHzおよび、FR2[※8]で必要となる28GHz帯/39GHz帯/43GHz帯をカバーし、シグナリングRF測定を提供しています。
また5Gで必要となるNSAモードおよびSAモードの双方をサポートしています。NSA試験では、アンリツのLTE向けテストプラットフォームであるラジオ コミュニケーション アナライザ MT8821Cとの組み合わせにより、安定かつ効率的にNSA環境を構築できます。
MT8000Aについてもっと詳しく
EMQuest EMQ-100
ETS-Lindgren社のEMQuest EMQ-100は、基本的なアンテナ性能の検証用途として、さまざまな無線機器のアンテナ放射性能に対して、パラメトリック化された幅広いテスト手法を提供しています。
EMQuest EMQ-100は柔軟な試験設計が可能であり、SAアプリケーションのアンテナ解析、業界標準のOTA性能テスト要件に基づく組み込みアンテナシステムや無線モジュールの試験ができます。
ETS-Lindgren社に関する詳しい情報はwww.ets-lindgren.comをご覧ください。
用語解説
- [※1] スタンドアローン(SA)モード
- SAは、Stand Aloneの略。NSAとは異なり、4G回線との相互接続はせず、5G回線のみでU-Plane、C-Planeの両方の通信を行うネットワークで、3GPP Release 15で定義されている通信方式。
- [※2] EN-DC
- EN-DCは、“E-UTRAN New Radio - Dual Connectivity”の略。3GPPのRelease 15で導入され、LTEと5G NRの同時接続のこと。
- [※3] Over-the-Air
- ケーブル接続ではなく、空間を介して電波の送受信を行い、無線機の性能を測定すること。
- [※4] CTIA
- 米国の無線通信業界を代表する業界団体。ワイヤレス業界向けの認証プログラムを運営、業界の調査結果を公開している。
- [※5] ビームフォーミング
- 複数の素子を持ったアンテナを用いて、場所による電波の強度を動的に制御する技術。これにより電波空間や電力を効率的に利用できる。
- [※6] eMBB
- enhanced Mobile Broadbandの略。モバイルシステムにおける超高速大容量通信のこと。
- [※7] FR1
- 3GPPが定義する5G NRの周波数帯域のうち、400MHz~7.125GHzの周波数帯を示す。
- [※8] FR2
- 3GPPが定義する5G NRの周波数帯域のうち、24.25GHz~52.6GHzのミリ波帯を示す。