5G NR FDD基地局/端末の送信/受信性能評価に対応
2020/02/18
MS2850A/MS269xA用測定ソフトウェアとMG3710E用波形生成ソフトウェアの販売を開始
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、シグナルアナライザ MS2850A/MS269xAシリーズおよびベクトル信号発生器 MG3710Eの5G(第5世代移動通信システム)測定ソリューションを拡充し、新たに3GPP NR FDD規格[※1]に準拠したソフトウェアを開発しました。2月18日から販売いたします。
今回開発したソフトウェアは、以下の6種類です。
- 測定ソフトウェア NR FDD sub-6GHz ダウンリンク MX285051A-031(MS2850A用)
- 測定ソフトウェア NR FDD sub-6GHz ダウンリンク MX269051A-031(MS269xA用)
- 測定ソフトウェア NR FDD sub-6GHz アップリンク MX285051A-081(MS2850A用)
- 測定ソフトウェア NR FDD sub-6GHz アップリンク MX269051A-081(MS269xA用)
- 波形生成ソフトウェア 5G NR FDD sub-6GHz IQproducer MX370114A(MG3710E用)
- 波形生成ソフトウェア 5G NR FDD sub-6GHz IQproducer MX269914A(MS269xA用)
測定ソフトウェア NR FDD sub-6GHz ダウンリンク/アップリンクは、6GHz以下の周波数帯(以下、sub-6GHz)で基地局が送信する5G FDDダウンリンク[※2]信号と端末が送信する5G FDDアップリンク[※3]信号の電力や周波数誤差、EVM[※4]などを、簡単に高速かつ安定して解析できます。
5G NR FDD sub-6GHz IQproducerは、sub-6GHz 5G FDDのダウンリンクまたはアップリンク信号を生成でき、5Gシステムの送信および受信特性評価用信号として利用できます。
開発の背景
5G商用サービスのエリア拡大のため、米国や日本などで、現在LTE FDDで運用されている帯域を5G FDDとして利用する検討が進んでいます。
これにともない、5G FDDに対応した5Gシステムの開発・製造用測定器のニーズが高まっています。
アンリツは、従来から3GPP NR TDD規格[※5]の5Gシステムの送信/受信性能評価に対応したシグナルアナライザ MS2850AおよびMS269xAシリーズとベクトル信号発生器 MG3710Eを販売しています。
今回、さらに5G FDDの信号測定および信号出力を可能とする各種ソフトウェアを開発し、5G FDDシステムの評価も可能としました。
製品概要と特長
NR FDD sub-6GHz ダウンリンク MX285051A-031/MX269051A-031
NR FDD sub-6GHz アップリンク MX285051A-081/MX269051A-081
- 5G NR FDDオプションは、5G対応無線通信装置の開発・製造用測定器として提供しているMS2850A、MS269xAシリーズの本体内蔵型測定ソフトウェアオプションです。
- 3GPP規格で定められているサブキャリア[※6]間隔と複数のコンポーネントキャリア[※7](最大100MHz帯域幅×2キャリア)の組み合わせを設定でき、組み合わせごとの伝送速度などを測定できます。
- ダウンリンク測定ソフトウェアは、3GPP 5G NR FDD規格の送信試験に準拠したTest Model信号を測定できます(参照規格:TS 38.141-1/2(2019-06))。
- Test Modelの測定では、MS2850A/MS269xAの画面からTest Model名(NR-FR1-TM1)を選択でき、複雑な設定を行うことなく、測定できます。
- アップリンク測定ソフトウェアは、3GPPに規定されているCP-OFDM[※8]とDFT-s-OFDM[※9]に対応した端末の送信特性評価が行えます(参照規格:TS 38.211(2019-06))。
MS2850Aについてもっと詳しく
MS269xAについてもっと詳しく
5G NR FDD sub-6GHz IQproducer MX370114A/MX269914A
- MX370114AはMG3710E用、MX269914AはMS269xAシリーズ用のソフトウェアです。
- 5G NR FDDのアップリンク信号とダウンリンク信号をサポートしています。
- コンポーネントキャリア(最大100MHz)、サブキャリア間隔、変調方式などのパラメータを設定することで、3GPP NR FDD規格の送受信試験に準拠した波形ファイルを作成できます。
- この波形ファイルを信号発生器にダウンロードすることでNR FDD信号の出力が可能です(参照規格:3GPP TS 38.211(2019-06)、TS 38.212(2019-06)、 TS 38.213(2019-06)、TS 38.141-1(2019-06))。
- 本ソフトウェアはPCにインストールすることもでき、測定器がない状態でも波形ファイルの生成ができます。
- 各種設定はGUI上で可能であり、作業を効率よく行えます。
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対象市場・用途
- 対象市場
- 無線通信機器メーカー、電子部品メーカー、携帯電話事業者
- 用途
- 5G基地局・端末の開発/製造
用語解説
- [※1] 3GPP NR FDD規格
- 使用する周波数帯域を送信用と受信用に分割し、同時に送受信する5G方式。
- [※2] ダウンリンク
- 基地局から端末への無線信号のこと。
- [※3] アップリンク
- 端末から基地局に向けて送信される無線信号のこと。
- [※4] EVM
- Error Vector Magnitudeの略。測定しているデジタル変調信号が、理想信号に対してどのくらいの誤差を持つのかを表した指標。
- [※5] 3GPP NR TDD規格
- 送信信号と受信信号を同じ周波数で短い時間間隔で分割し、交互に伝送する5G方式。
- [※6] サブキャリア
- コンポーネントキャリアを構成する搬送波。
- [※7] コンポーネントキャリア
- 無線通信の搬送波あたりの通信帯域のこと。キャリアアグリゲーション(CA)や5Gなどで、複数の帯域を束ねて一つの通信としたときの、それぞれの帯域を指す。
- [※8] CP-OFDM
- 各OFDMシンボルの先頭にサイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)と呼ばれるガード区間を付加するOFDM変調方式。シンボルの遅延によって発生するシンボル干渉を除去することが可能。
- [※9] DFT-s-OFDM
- OFDM変調の前処理としてDFT(Discrete Fourier Transform)を行う変調方式。CP-OFDMに比べてピーク電力を低減することができる。3GPP規格においてアップリンク信号で使用される変調方式の一つとして定義されている。