LG U+社が5Gサービスのネットワーク測定器としてMT1000Aを採用
2019/01/29
5Gモバイルネットワークの早期開通をサポート
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、韓国で今年5Gサービス開始を計画しているLG U+(LGユープラス)が、アンリツの100Gbps対応ポータブル測定器 ネットワークマスタ プロ MT1000Aを採用したことをお知らせいたします。LG U+は、MT1000Aを用いて、5Gサービス開始に向けたモバイルネットワークの拡張を促進します。
LG U+は、LTEサービスをいち早く提供したモバイルネットワーク事業者のひとつであり、光、IP、有線ネットワークも含め総合的にサービスを展開しています。
LG U+は、5Gサービスの拡張に向け、100Gインタフェースを有したモバイルネットワーク用測定器の導入を検討していました。
アンリツは、5Gモバイルネットワークの新たな規格であるeCPRI[※1]やRoE(IEEE1914.3)[※2]にも対応したMT1000Aを販売し、国内外の多くのお客さまが導入されています。
LG U+は、MT1000Aがモバイルネットワーク評価に十分な機能を保有していることを評価し、採用しました。
アンリツは、今後もMT1000Aの開発に注力し、最新の5Gモバイルネットワークの早期商用サービス開始に寄与するとともに、5Gモバイルネットワークの開通・保守のコスト削減とサービス品質向上に貢献します。
製品概要
MT1000Aは、10Mbpsから100Gbpsまでの通信速度で運用される各種ネットワークの伝送品質を評価できるポータブル測定器です。ネットワーク評価の標準試験であるRFC2544[※3]試験やY.1564[※4]試験に加え、OTN[※5]やSDH/SONET[※6]、モバイルネットワークで使用されるCPRIやOBSAI[※7]も試験できます。さらに、5Gモバイルネットワークで採用される見込であるeCPRI/RoE(IEEE1914.3)のインタフェースも備えています。
また、オプションの高精度GPS同期発振器 MU100090Aと組み合わせることにより、GPSから得られた時刻情報を元にした時刻同期試験や遠く離れた2台のMT1000A間の片方向遅延の高精度な測定が行えます。
これらの試験項目はすべて、オプション追加で実現できるため、設備投資を抑制できます。
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用語解説
- [※1] eCPRI
- 基地局を構成する無線部とディジタル処理部間の通信方式のひとつ。従来のCPRIでは時分割方式を採用しているが、eCPRIではパケット方式を採用している。
- [※2] RoE(IEEE1914.3)
- Radio over Ethernetの略。IEEEで検討されているモバイルフロントホールで使用される通信方式。Ethernetに無線信号を収容する方法について定義している。
- [※3] RFC2544
- 伝送装置、ネットワークの品質測定方法に関する規定。伝送装置やネットワーク回線のパフォーマンス限界を測定する。
- [※4] Y.1564
- ITU-Tが規格化したネットワークの測定方法に関する規定。複数の回線の品質を同時に測定できる。
- [※5] OTN
- Optical Transport Networkの略。ITU-T G.709にて標準化されている光伝送技術。強力なエラー検出・訂正機能を備え、高い信頼性をもつ伝送方式。
- [※6] SDH/SONET
- Synchronous Digital Hierarchy/Synchronous Optical NETworkの略。SDHは、国際的に統一されたディジタル伝送規格。SONETは、米国にて規定されたディジタル伝送規格。
- [※7] OBSAI
- Open Base Station Architecture Initiativeの略。モバイル通信の基地局とアンテナ間で、大量のデータを高速に送受信するための通信規格。