クアルコム社との5G Standalone(SA)検証を完了
2018/12/14
MT8000A Radio Communication Test Station
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、クアルコム社の子会社であるクアルコムテクノロジーズ社の5G mobile smartphone form-factor test device[※1]とアンリツのRadio Communication Test Station MT8000Aの間で、5G NR Standalone(SA)[※2]の接続検証が完了したことを発表いたします。
今回の接続検証は、2018年初めに完了しているNon-standalone(NSA)の合同検証に続くもので、5Gモデム、統合型RFトランシーバ、アンテナ素子を備えたRFフロントエンドが搭載されたクアルコムテクノロジーズ社のテストデバイスで実施されました。
アンリツは長年にわたりクアルコムテクノロジーズ社の3G、4G技術の確立を支援してきました。5Gチップセット開発においても、Qualcomm® Snapdragon™ X50 5G modemsファミリ向けに、3GPP 5G NRに準拠した包括的なプロトコルおよびRF測定テストソリューションを継続して提供しています。5G NR SAによる通信サービスは、データ通信の高速化のみならず様々なユースケース拡大を促進することが期待されており、NSAと合わせて、移動端末の開発を支援するための接続テスト環境の需要が拡大しています。
アンリツは、市場をリードする5G NR試験ソリューションでNSAおよびSAの両方をサポートしており、2019年から各国で開始が予定されている初期5Gサービスに向けて試験環境をタイムリーに提供してまいります。
製品概要
ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aは、5Gチップセットや端末の開発に必要とされるNSAおよびSAの基地局シミュレーション機能をサポートするとともに、Sub-6GHzにおけるデータ通信を高速化する4x4 MIMOや、ミリ波の広帯域化を実現する8CCなどの最新技術にも対応しています。
また、2.5Hz帯、3.5GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯、39GHz帯など、初期の5Gサービスで利用される主要な周波数帯をカバーしています。
さらに、プロトコル試験で必要なテストケースの編集、実行、解析を統合的にサポートするRapid Test Designer(RTD)や、様々な試験パラメータの設定が可能なRF測定ソフトウェアなど、操作性に優れたユーザインタフェースで5G NRのチップセットおよび端末開発者に、柔軟で効率的な試験環境を提供します。
MT8000Aについてもっと詳しく
用語解説
- [※1] 5G mobile smartphone form-factor test device
- 5G通信技術評価のためにチップセットベンダが提供するスマートフォン形状の試験端末。
- [※2] 5G NR Standalone(SA)
- 5Gの新しい無線通信方式(New Radio; NR)単独で基地局と端末間の制御からデータ送受までを行う通信方式。対してNon-Standalone(NSA)は5G NRとLTE/LTE-Advancedを組み合わせて使う方式。