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アンリツが5G NRのOTA測定でBluetestと協業

2018/10/18

mt8000a-top

アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、5GにおけるOTA[※1]測定の分野で、Bluetestと協業することを合意しました。ラジオコミュニケーションテストステーションMT8000AとBluetestのReverberation Test System RTS65を統合したソリューションを提供し、5Gサービスの早期開始に貢献いたします。

両社は従来の4G LTE OTA測定ソリューションでも長期的な協力関係を築いていました。今回の協業により、既存のLTE OTA測定ソリューションを5G対応にアップグレードできることはもとより、コンパクトで効率的な4G/5Gの統合テストソリューションを提供することができます。

BluetestのプロダクトマネージャKlas Arvidssonは次のように述べています。

「Bluetestの柔軟で使いやすいReverberation Test System RTS65とフローソフトウェアプラットフォームは、以前からマルチコンポーネントキャリア[※2]MIMO[※3]に対応していましたが、アップデートされたRTS65ではサブ6GHz測定ポートと、周波数オプションにより40GHzまたは43GHzまでの5G NRをサポートしています。」

また、当社のモバイルソリューション事業部長である徳家 努は次のように述べています。

「アンリツとBluetestは、開発者やメーカーが市場の要求を満たす5Gデバイスを効率的かつ確実に生産できるよう、最先端のテストソリューションを開発し続け、提供していきます。」

協業の背景

5G通信の周波数は世界各国で多岐にわたり、サブ6GHz帯からミリ波帯までの広範な周波数帯での使用が予定されています。特に3GPPでは、ミリ波帯でのOTAコール接続下での安定した測定のため、OTAチャンバを使用することを推奨しています。

この広範囲な周波数帯域に対応した試験環境を、妥当なコストと簡単なセットアップで実現できるソリューションが求められています。

アンリツとBluetestはこのニーズに応え、OTA環境での5G端末のRF/プロトコル試験を可能とする統合ソリューションの提供を進めてまいります。

製品概要

アンリツのMT8000Aは、5G NRの高速大容量通信(eMBB)で必要とされる広帯域信号処理とビームフォーミング[※4]を含む、最新の5G技術をサポートする新しいテストプラットフォームです。プロトコル試験に加え、2.5 GHz、3.5GHz、4.5GHzなどのサブ6GHz帯から、28GHzおよび39GHzのミリ波帯までの5G NRの各バンドにおけるシグナリングRF測定をサポートしています。

MT8000Aについてもっと詳しく

BluetestのOTA Reverberation Test System RTS65は、OTA測定に要する時間を最適化し、研究開発における生産性を向上させます。最大16個の測定ポートを搭載し、28GHzと39GHzのミリ波帯を含む、5G測定をサポートしています。

RTS65についてもっと詳しく

用語解説

[※1] OTA
OTAはOver The Airの略。空間を介して電波の送受信を行い、無線機の性能を測定するため、外来の電波を遮断する構造の暗箱であるOTAチャンバの使用が推奨される。
[※2] マルチコンポーネントキャリア
複数のコンポーネントキャリアを同時に使用することにより、広い帯域を確保して通信レートを向上させる技術。
[※3] MIMO
複数アンテナを使用して同時にデータを送受信し、データ通信を高速化・高信頼化する技術。
[※4] ビームフォーミング
複数の素子を持ったアンテナを用いて、場所による電波の強度を動的に制御する技術。これにより電波空間や電力を効率的に利用できる。

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