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ML8780A/ML8781Aで、NB-IoTの電界強度測定を実現

2018/03/22
NB-IoTの通信品質向上をサポート

ML8780A

アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、マルチキャリアに対応するエリアテスタTM ML8780A/ML8781Aの機能強化を図り、「NB-IoT測定ソフトウェア MX878060B」を開発。3月22日から販売を開始いたします。

ML8780A/ML8781Aは、携帯電話無線基地局の建設・保守用測定器のプラットフォームです。LTE測定構成のML8780A/ML8781Aに、今回開発したソフトウェアを搭載することにより、携帯電話基地局から出力されるNB-IoT[※1]信号の電波到達強度(カバーエリア)を高精度に評価できます。
NB-IoTは、既存のLTE基地局を利用するIoT向けの無線通信規格です。LPWAN[※2]技術により、端末の電力消費を抑えることで長期間の運用ができることに加え、セルラネットワークの使用により広域をカバーできることから、国内の携帯電話オペレーターによる全国的な商用サービスがまもなく展開される見込みです。

アンリツは、ML8780A/ML8781Aにより、NB-IoTの通信品質向上、安定性向上に寄与します。

開発の背景

国内の携帯電話オペレーター各社は、モノとモノをインターネットで結ぶIoT市場の拡大を受け、既存のLTE基地局を活用し、IoTに必要とされる小容量データ伝送に特化したNB-IoTサービスの提供を検討しています。

NB-IoTにおいても従来からのLTEと同様に、通信品質の安定化や向上を目指し、各基地局のカバーエリア内の電波伝搬特性の評価が必要です。またサービス開始後には、提供エリアの広がりとともに、その評価ニーズの拡大が見込まれています。

アンリツは、ML8780A/ML8781Aの提供により、LTEネットワークの通信品質向上をサポートしています。
さらに今回、ML8780A/ML8781Aの測定規格を拡充し、NB-IoTに対応いたしました。

製品概要

エリアテスタML8780A/ML8781Aは、無線基地局の建設・保守用測定器の共通プラットフォームです。各種通信方式用のハードウェアユニット、ソフトウェアを搭載することにより、基地局サービスエリア内の無線通信品質を評価できます。ML8780A/ML8781Aは、ハンドヘルド計測器としてバッテリーで動作できるため、測定現場に容易に持ち運べます。

ML8780A/ML8781A に新開発のMX878060Bを搭載することにより、携帯電話基地局から出力されるNB-IoT信号の電波伝搬特性を測定できます。

[製品情報 : ML8780A]

[製品情報 : ML8781A]

主な特徴

LTE/NB-IoTの同時測定が可能
ML8780A/ML8781Aは、受信したLTE信号をPCI[※3]ごとに解析し、NB-IoT信号が含まれているかどうか表示できます。これにより、NB-IoTの運用状態を確認できます。
通信品質を簡易に確認可能
測定結果はグラフで表示でき、NB-IoTサービスの通信品質を簡易に確認できます。
低コストでNB-IoT測定が可能
すでにML8780A/ML8781Aをお持ちのお客様は、ソフトウェアのインストールのみでNB-IoT測定機能を使用できます。既存設備を有効に利用でき、投資額を抑えることができます。

対象市場・用途

対象市場:携帯電話オペレーター、携帯電話基地局メーカー、携帯電話メーカー、通信工事会社
用途  :NB-IoT信号を出力する携帯電話基地局の電波伝搬特性の評価

用語解説

[※1]NB-IoT
IoT機器向け通信カテゴリー。通信速度100 kbps程度と低速で、使用する周波数帯域は180 kHz幅と非常に狭く、IoTでの利用に適している。
[※2]LPWAN
Low Power Wide Area Networkの略。省電力かつ広域なエリアカバレッジに加えて、データ送受信時の負荷を抑えることでIoT機器に搭載するバッテリーの長時間駆動 (約10年) を実現する技術。
[※3]PCI
Physical Cell IDの略。セル(基地局から電波の届く範囲)を識別するための物理的な識別子のこと。

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