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シグナリングテスタMD8475Aと専用ソフトウェアによりeCallコンフォーマンステストをサポート

2016/05/18
eCallシステムの通信品質向上に貢献

シグナリングテスタ(基地局シミュレータ) MD8475A

アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、エマージェンシー・コール(eCall)(注)用通信モジュールのコンフォーマンステスト仕様[※1]において、シグナリングテスタMD8475A(基地局シミュレータ)で98%のテストケース(試験項目)の実行を可能としたことをお知らせします 。

eCallは無線通信ネットワークを用いて自動車衝突事故発生時に迅速な援助を実現するシステムであり、欧州では2018年4月から販売されるすべての新車にeCallの搭載が義務化されます。

eCall用通信モジュールの評価では、ETSI(欧州電気通信標準化機構)が策定したコンフォーマンステストケースを用いて試験する必要があり、このテストケースの実行を可能とする基地局シミュレータが必要とされています。

そこでアンリツは従来から基地局シミュレータとして提供しているMD8475AでeCallコンフォーマンステストに対応。ETSIが策定した全テストケース中、98%のテストケースで評価を可能としました。

自動車分野ではeCallに代表されるコネクテッドカーの実用化に向けた取り組みが進展し、確実につながる通信サービスの確立が最重要課題となっています。

アンリツは引き続き、eCallと同種のシステムであるロシアのERA-GLONASSについてもテストケースの開発を行うなど、コネクテッドカーの普及を支えるソリューションを提供いたします。


(注)エマージェンシー・コール(eCall)

車両に搭載されたIVS[※2]が事故の発生を検知し、緊急連絡センター(PSAP、Public Safety Answering Point)に自動または手動により緊急呼接続を行い、所在地、現在時刻、搭乗者数、車種といった情報を音声信号で送信する。PSAPのオペレータは、IVSから通知された情報をもとに搭乗者と音声通話を実施し、必要に応じて消防、警察、レスキューなどの出動を要請する。


[※用語解説]

[※1]コンフォーマンステスト仕様
規格適合試験仕様。eCallでは、ETSIが策定したEN16454 で定義されている。

[※2]IVS
In-Vehicle-System。eCallで定義される情報をセンターと通信する車載システム。

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