業界初 TD-LTEでGCF認証 テストケース認証取得に成功
2010/12/24
RFコンフォーマンステストシステムME7873L
アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、TD-LTE方式[※1]のRFコンフォーマンス試験[※2]において、業界で初めて、GCF[※3]のテストケース[※4]認証を取得したことをお知らせします。
移動通信システムの高速化はグローバルに進展しており、中国、インドなどでは、TD-LTE方式の採用が計画されています。実証実験に向けた開発が活発化しており、今後、コンフォーマンス試験(規格適合試験)システムのニーズも高まることが予測されています。
アンリツは、FDD LTE方式のRFコンフォーマンス試験において、80%以上の認証テストケースの取得に成功しています。また、第3世代であるTD-SCDMA方式においても、開発、製造からネットワーク建設・保守まで対応した各種ソリューションを提供しています。
アンリツは、こうした取り組みで蓄積してきた計測技術を基盤に、TD-LTE方式でもテストケースの開発を進めており、12月に開催されたGCFのミーティングCAG[※5]#24bisで、TD-LTE方式のRFコンフォーマンス試験を定義したWI-090[※6]において、業界で初めてGCF認証の取得に成功しました。
アンリツは、TD-LTE方式についてもGCF認証テストケースの取得拡大に努め、モバイルブロードバンドサービスの普及に貢献してまいります。
[製品概要]
■RFコンフォーマンステストシステムME7873L
LTE端末の送信特性や受信特性、パフォーマンスなどが、3GPP規格に適合していることを確認するためのテストシステム。
[ ※用語解説]
[※1] TD-LTE
LTE規格には、FDD方式とTDD方式の2つがある。FDD LTE方式は使用する周波数帯域を送信用と受信用に分割し、同時に送受信する方式であるが、 TD-LTE方式は送信信号と受信信号を同じ周波数で短い時間間隔で分割し、交互に伝送する。
[※2] RFコンフォーマンス試験
携帯端末の送受信特性、パフォーマンスなどが、規格に適合していることを確認するための試験。
[※3] GCF:Global Certification Forum
携帯端末のグローバルな相互接続性(Interoperability)を保証するためネットワークでの運用基準や携帯端末の規格適合試験基準を定めている団体。
[※4] テストケース
携帯電話端末の動作を確認するためのテストプログラム。
[※5] CAG:Conformance and Interoperability Agreement Group
携帯電話端末とネットワークとの相互接続試験の仕様や認証プロセスを決定するGCFに加盟している企業グループ。3ヶ月ごとに会合が開かれ、その場で認証の最終決定がなされる。
[※6] WI-090
GCFで定義されたTD-LTE方式のRFコンフォーマンス試験ワークアイテムナンバー。