多様性の推進
方針
アンリツグループは「多様性の推進」をマテリアリティとし、多様な人材が自分らしい働き方で能力を発揮できる企業風土づくりを進めています。
私たちは「価値観や考え方も含め多様性を持つバラエティに富んだ人材が混ざり合い、多様な視点と強みを活かし新たな価値を創造する。」という人材多様性推進方針を実践しています。「雇用と職業における差別の排除」を支持・尊重する人権方針の下、人種・国籍・性別・年齢・仕事観・宗教・性的指向・性自認・性表現・心身障がいに関わるいかなる差別も禁止しています。
体制
アンリツグループの人材の多様性推進・人材育成・働きやすい環境づくりに関する意思決定については、人事総務総括役員が責任を負っています。
同役員は、人材戦略に関する中期経営計画(GLP)の策定・施策の実施、その進捗状況、従業員や組織の状況、エンゲージメント調査結果などについて経営戦略会議、取締役会に付議し、議論を進めています。
毎年実施している各部門の担当役員と人事総務部門との情報交換会では、各事業部の人事責任者と連携して収集した意見や情報を多様性の推進・人材育成・働きやすい環境づくりに向けた施策の企画、実施に役立てています。
目標
中期経営計画「GLP2026」
マテリアリティに紐づいた目標を主管部門で設定し、取り組みを進めています。
| テーマ | 目標 | 2025年度実績 |
|---|---|---|
| ダイバーシティ経営の推進 | 女性管理職比率15%以上(連結) | 13% |
| 障がい者雇用促進:職域開発による法定雇用率2.7%達成 | 2.8% | |
| 働きがいのある労働環境の実現 | エンゲージメント調査の働きがいポジティブ回答率:80%以上 | 74.5% |
多様な人材の活用
アンリツグループは、ダイバーシティ&インクルージョンの考えに基づき、多様な人材を採用しています。アンリツ(株)の人事総務総括役員を委員長とする採用委員会は、採用方針や実施計画を審議し、事業部門の役員および管理職との議論を通じて、求められる人材確保に向けて取り組んでいます。
取り組み・活動実績
女性活躍推進
アンリツグループはサステナビリティ目標に女性管理職比率15%達成を掲げています。2025年度末の進捗は13.0%となりました。国内グループでは女性管理職候補獲得のための経験者採用も積極的に進めています。働く環境整備として、ライフステージやライフスタイルに合わせて勤務できる管理職コースの新設、妊娠、出産、育児期間中の在宅勤務拡充制度を導入しています。これらの取り組みにより、2026年4月の管理職昇進者29名のうち、8名の女性管理職が誕生しました。なお、アンリツ(株)は、女性活躍に関する取り組み状況が優良な企業であることを示す「えるぼし」の認定において最高位である3つ星(3段階目)を2023年3月に取得しました。
国内グループ女性管理職数と比率の推移
※各年度4月時点の情報
シニア層の活躍推進
アンリツ(株)は、豊富な経験や知識、技能を有するシニア層の活用と活躍が重要と考え、2022年に定年を60歳から65歳に引き上げました。あわせて高年齢者雇用安定法において努力義務となっている70歳までの就労機会確保にも対応し、雇用延長を70歳までとしました。また、60歳以上を対象として勤務日数や勤務時間を選択できる制度を導入し、一人ひとりのライフプラン・キャリアプランに応じて長く生き生きと働ける環境を整備しています。
障がいのある方の雇用推進
アンリツ(株)は、障がいのある方の社会参加と経済的自立を支援するため、主に石けんの製造事業を行う(株)ハピスマを2021年度に設立しました。同社は「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社として厚生労働大臣の認定を取得しています。(株)ハピスマはさらなる雇用機会を創出するために2023年度にアンリツ所有施設内の清掃事業も開始しています。2026年3月末時点で、アンリツ(株)と(株)ハピスマを合わせて障がいのある方49名が勤務しています。その他の国内アンリツグループ各社においても職域開拓を進め、雇用を推進しています。
また、「障害者差別解消法」および「障害者雇用促進法」に基づき、障がいのある従業員が能力を最大限発揮できるよう合理的配慮を提供しています。配慮内容は本人の意向と業務要件のバランスを踏まえて決定し、勤務形態の柔軟化、職場環境の整備、ICTツールなどを活用したコミュニケーション支援などを実施しています。あわせて、企業在籍型ジョブコーチの資格を有する2名の従業員による支援を通じて障がいのある方の職場での適応、定着を促進しています。(株)ハピスマとアンリツ(株)の合算による障がい者雇用率は2025年度末時点で2.83%であり、目標としている法定雇用率2.7%を上回っています。
経験者採用
アンリツ(株)は、事業領域の拡大や新規事業開拓を担う人材、多様な視点・価値観を持つ人材の獲得を目的として経験者採用を積極的に推進しており、毎年の新規採用者数の30%を経験者採用とする目標を設定しています。2025年度の経験者採用比率は45.7%でした。
外国籍従業員の活躍
アンリツ(株)は、国籍を問わない採用活動や海外グループからの転籍受入を行っており、2026年3月末時点で49名の外国籍従業員が勤務しています。海外グループの採用は現地の裁量で実施しており、2026年3月末時点の海外グループの従業員1,688名のうち、日本からの赴任者36名を除く1,652名は現地採用となります。国内グループでは技能実習生は採用していません。
優先課題への取り組み
アンリツグループでは、人権リスクアセスメントを経て特定した優先的に取り組む人権課題の一つである「職場における多様性の受容」について、性的マイノリティ(いわゆるLGBTQの方々)への取り組みも強化しています。
アンリツグループでは、これまでも人権研修やアンガーマネジメント、アンコンシャスバイアス研修、LGBTQをテーマとした講演会の実施、LGBTQに対応できる相談窓口や多目的トイレの設置など多様性を受容する取り組みを進めてきました。2025年度以降も、性的マイノリティを含む多様な人材が安心して働ける環境整備を進めています。
「Tokyo Pride 2026」に参加
Tokyo Pride 2026 は「多様性と平等がひらく未来」をテーマに実施されました。
梅雨入り前の穏やかな好天の中、そのメインコンテンツの一つである“Pride Festival”に、国内グループ従業員とそのご家族45名ほどが集いイベントを楽しみました。
ALLYの輪を広げる取り組み
■ ALLYの可視化
アンリツグループでは、LGBTQの方々が働きやすく相談しやすい職場環境づくりに向けて、ALLY(アライ:「誰もがその人らしく」を応援する人)の存在を分かりやすくするために「私たちはALLY!」登録サイトを立ち上げ運用しています。
2026年3月31日時点で、登録者は延べ441名となっており、希望者にはネックストラップやPC仮想背景などのALLYグッズを配付しています。
■ALLYの集い
国内グループでは2024年度より、Diversity Style 櫻木彩人さんのご協力の下、社内交流イベント「ALLYの集い」を実施しています。2025年度はLGBTQに関する理解促進と、誰もが働きやすい職場づくりを目的として、計3回の集いを開催しました。
同性パートナーシップ制度の導入
アンリツ(株)では、国の法整備が整うまでの対応として、2024年10月から同性パートナーシップ制度を導入しています。
休暇や諸手当、福利厚生関連など、アンリツ(株)が自ら定めたもので、法的な制約のない部分については、同性パートナーおよびその子どもや家族を配偶者のそれと同等に取り扱っています。
同性パートナーシップ制度導入に伴う制度適用拡大の主な項目
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 勤務制度関連 | 特別休暇(慶弔、結婚、配偶者出産、転勤) サポート休暇(家族看護/介護目的、子の予防接種、子の学校行事) 子の看護等休暇、介護休暇 育児・介護目的の在宅勤務日数拡大、育児・介護者向け短時間勤務制度 出生時育児休職(産後パパ育休)、育児休職、介護休職 休職(配偶者転勤異動同行期間) |
| 転勤関連 | 国内転勤(社宅、転勤旅費、別居手当、帰宅旅費) 海外勤務(社宅、旅費、赴任前現地確認、私有車購入補助、赴任前語学研修、子女教育手当、語学習得費補助) |
| 福利厚生関連※ | 祝金(結婚、配偶者出産、子女入学、子女結婚) 家族傷病に関する見舞金 弔慰金 特別介護休職補助金 不妊治療費補助 |
| その他 | アンリツ親交会主催の全社行事参加 アンリツ健康保険組合の保養施設利用 |
※福利厚生関連の祝金、補助金などはアンリツ共済会からの支給となります
「Business for Marriage Equality」への賛同
2023年12月から、アンリツグループは「Business for Marriage Equality(BME)」へ賛同しています。BMEは日本で活動する3つの非営利団体による、婚姻の平等(同性婚の法制化)に賛同する企業を可視化するためのキャンペーンです。公益社団法人 Marriage For All Japan(MFAJ)、NPO法人 LGBTとアライのための法律家ネットワーク(LLAN)、認定NPO法人 虹色ダイバーシティが共同で運営し、賛同企業を募っています。2026年8月10日時点で712の企業・団体が賛同を表明しています。
PRIDE指標にて「ゴールド」認定を2年連続取得
アンリツ(株)は、一般社団法人「work with Pride」が策定する「PRIDE 指標2025」において、2024年度に続いてゴールド認定を取得しました。
「PRIDE 指標」は、LGBTQ+など性的マイノリティが働きやすい職場づくりを日本で実現するためにwork with Pride が2016 年に策定した日本で初めてとなるLGBTQ+に関する企業・団体などの取り組みの評価指標です。
Policy(行動宣言)、Representation(当事者コミュニティ)、Inspiration(啓発活動)、Development(人事制度・プログラム)、Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)の5 つの指標で構成されており、各指標内で指定の要件を満たしていれば点数が付与され、点数により、ゴールド、シルバー、ブロンズとして企業・団体が認定されます。
今後も、多様な人材がライフスタイルにあった働き方で「誰もがその人らしく」個性と能力を最大限に発揮できる企業風土づくりを推進していきます。