ネットワークエミュレータCX750Aの販売を開始
2009/10/26
各種電子機器のネットワーク接続機能試験を実現
アンリツエンジニアリング株式会社
アンリツ株式会社
アンリツエンジニアリング株式会社(社長 鷲見 孝則 アンリツ株式会社の100%子会社)は、ネットワークエミュレータCX750Aを開発。10月26日から販売を開始します。
CX750Aは、携帯端末やデジタル家電など、各種電子機器の試験用ネットワーク環境をPC上で実現するソフトウェアです。
CX750AをインストールしたPCに試験対象となる携帯端末、デジタル家電などを接続することにより、ネットワーク接続機能を試験できます。ホストコンピュータやサーバなど複数の対向通信機器を使用して試験システムを構築する必要がなく、低コスト・省スペースで試験が行えます。
また、上記試験用機材では困難だった異常状態の発生や機器間の連携動作などを容易に実現でき、開発工数・デバッグ(ソフトウェアのバグ取り作業)工数を大幅に削減できます。
開発の背景
情報通信技術の進化に伴い、スマートフォンなどの携帯端末やインターネット対応のデジタル家電など、ネットワーク接続機能を備えた電子機器の市場が拡大しています。
従来、これら電子機器のネットワーク接続機能試験では、実際のホストコンピュータや各種サーバなど複数の対向通信機器を用いて試験環境を構築していました。しかし、試験用機材の調達コストが多大となることに加え、各機器の接続・設定などの煩雑な作業が必要であることが大きな課題となっていました。
そこで、アンリツエンジニリングは、1台のPCでネットワーク接続機能を試験できるネットワークエミュレータCX750Aを開発いたしました。煩雑な試験システムの構築や試験機材の調達が不要となり、低コスト・省スペースで効率よく各種電子機器のネットワーク接続機能を試験できます。
製品概要
CX750Aは、各種電子機器のネットワーク接続機能試験で必要となるホストコンピュータやDNSサーバ[※1]、DHCPサーバ[※2]、Webサーバ[※3]など、複数の対向通信機器の動作を擬似することで、試験用のネットワーク環境を構築できるソフトウェアです。
CX750Aを市販のPCにインストールし、試験対象となる電子機器を接続することで、ネットワーク接続機能を試験できます。
主な特長
ローコスト・省スペースで試験可能
CX750Aを1台のPCにインストールするだけで試験が行えます。最大で32台分の対向通信機器の動作を擬似することができ、試験用機材コスト削減と省スペース化が可能です。
試験環境構築の負担を軽減
試験用機材のケーブル接続や設定など煩雑な作業が不要となり、短時間で容易に試験環境を構築できます。
実機では困難な動作で試験可能
CX750Aは、テストシナリオ[※4]の作成・実行により、意図的に特殊な通信状態を作り出すことができます。実際の通信環境では発生させることが困難な異常・準正常状態での試験を繰り返し実行可能。様々なネットワーク対応製品の品質向上に貢献します。
対象市場・用途
■対象市場:通信機器メーカー、家電メーカー、OA機器メーカー
■用途:各種電子機器のネットワーク接続機能試験
[用語説明 ]
[※1] DNSサーバ
インターネット上でのコンピュータの名前にあたるドメイン名と住所にあたるIPアドレスの対応関係を管理し、他コンピュータからの問合せに応じてそれらの相互変換を行うサーバコンピュータ。
[※2] DHCPサーバ
インターネットやイントラネットに接続するコンピュータに対して、IPアドレスなどの接続に必要な情報を自動的に割り当てるサーバコンピュータ。
[※3] Webサーバ
WWWシステムにおいて、情報コンテンツを保持し配信を行うサーバコンピュータ。
[※4] テストシナリオ
通信シーケンスを定義したスクリプトプログラム。CX750Aは、基本的な通信動作を定義したサンプルシナリオを標準添付しているが、必要に応じてカスタマイズも可能。