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光デバイス講座

~基本に立ち返る~
光デバイス取扱い上の注意点

人間の目が見ることのできる光の波長は約400~700nmですが、当社製品の光デバイスはそれよりも長い赤外線領域の波長で発光します。発光は直視しても目で認識できず、人体に影響を及ぼす可能性があります。また、電源のスパイクやサージ電流または静電気が製品の劣化や破損の原因になります。ここでは光デバイスを安全に、かつ長く安定してお使いいただくための基本的な注意事項についてご説明します。

安全上の注意

レーザ安全

半導体レーザ(LD)から出る光は発光点が小さくパワー密度が高いため、小さな出力でも人体に有害となるおそれがあります。動作中の出射光や反射光を目に入れることは絶対にお避けください。光を観察する場合は蛍光板や赤外線カメラ等を使用されることを推奨します。レーザ製品はその危険度に応じてクラス分けがされています。国際電気標準会議【International Electrotechnical Commission】がIEC 60825-1という規格を定めており、日本ではこれに準拠したJIS C6802に安全基準を規定しています。この中で安全対策の概要が示されていますので参照をお願いします。米国ではレーザ製品を取扱う場合はFDAへの申請が義務付けられています。いずれも波長、出力や放出持続時間などにより製品がクラス分けがされており、それに応じた対策と表示が求められます。詳細は必ず最新の規格原文を参照ください。

IEC説明ラベルの例、FDA説明ラベルの例

ファイバの取扱い

光ファイバ心線はガラス製で髪の毛ほどの細さのため、破片や先端が皮膚に刺さるおそれがあります。また切断屑を紛失してけがをする可能性があります。心線を取扱う場合は保護メガネの装着や飛散防止カバーを設置するなど、安全に十分ご配慮ください。

保管上の注意

製品の品質を維持するために保管時は温湿度、腐食性ガス、静電気、振動、放射線等の環境を管理する必要があります。チップオンキャリア製品の場合は開封後、弊社出荷時のトレーに収容し乾燥窒素雰囲気内で保管してください。また、収納容器は静電気が帯電しにくいものを選び、強い振動や衝撃を加えないようお願いします。

使用前の準備

スパイク電流やサージ電流が光デバイスの劣化や破壊を引き起こす可能性があります。使用する電源と静電気対策に十分な配慮が必要となります。また、適切な放熱器をご用意ください。

電源

  • 電流印加に際して順方向・逆方向の突入電流を避けるため、電源には低雑音でスロースタート、スローダウンなどの保護回路が内蔵されている専用品ご使用ください。
  • 電流値設定用ボリュームの接触不良および、通電中の配線切断や短絡は劣化の原因となります。
  • 内蔵フォトダイオードを使用する際には、定格の逆バイアス電圧を印加して使用してください。

静電気

  • 作業者はリストバンド等を使って人体をアースするとともに、帯電防止対策がされた作業衣、靴および手袋を着用してください。
  • 測定試験機器類、作業台、床、工具、半田ゴテ等の設備や治具類は全てアース処理を施すとともに、収容庫類は静電気の帯電防止対策がされたものを使用してください。イオナイザ(除電気)の使用も静電気発生防止に有効です。
静電気発生防止

放熱器

  • 通電により温度が上昇を防止するため、LDに必ず適切な容量の放熱器を取り付けてください。放熱能力が不足する場合、光出力の低下やLDの劣化を生じることがあります。
  • 放熱器は取り付け面の粗さ0.8Ra、平坦度15 μm以下のものをご使用ください。放熱用グリースを薄く塗布することも効果がありますが、厚すぎると逆効果になる場合があります。
  • チップオンキャリア製品を半田付けする場合は、熱膨張係数がLDチップの基板材料であるInPまたはGaAsに近い、SiCやAlN等の部材をご使用ください。

光デバイス使用上の注意

放熱器への取り付け

放熱器の取り付け寸法は図を参照して加工してください。トルクドライバを用いて0.05 N・mのトルクでモジュール製品をM2ネジで仮止めし、0.1 N・mのトルクで増し締めします。

  • バタフライモジュールの場合は図(b)に示す取り付け順に従い固定する必要があります。
    ②、④の位置にネジ止めする際はドライバのファイバカバーへの接触にご注意ください。
  • ピンの過度の引張りや折り曲げは、モジュールの損傷や気密の劣化を招くおそれがあります。
  • チップキャリア製品を放熱器へ半田付けする場合は300℃以下、20秒以内(一般的キャリア製品、詳細は仕様書等による)としてください。
放熱器の取り付け寸法、光デバイス外観と取り付け順

配線

1. LD電源の電流が「0」であることを確認してください。

2. 下記の点に注意してリードに半田付けしてください。

  • 半田付けの温度は260℃以下、半田付けの時間は10秒以内。
  • 半田付けの位置はピンのできるだけ先端とする。

3. 接続するファイバの両端面に異物や汚れがないことを確認して、ファイバを接続してください。

駆動

温度コントローラにモニタ用サーミスタを正しく接続し、温度制御をONにしてください。必ず温度の安定化を確認した後にLD電源を通電してください。

一般注意事項

当社製品のLDには砒素化合物が使用されていますので、危険防止のため当製品の焼却、破砕はしないでください。廃棄する場合は適切な資格を持つ専門業者に委託するなど、各国の関係法令と貴社の社内廃棄物処理規定に従って処理してください。

以下の事項を守って下さい。

バタフライ・円筒モジュール

  • ファイバカバーへの接触や加圧または、ファイバへの引張り、ねじり、曲げ等の無理な力を加えると断線や劣化の原因となるおそれがあります。
  • ファイバの曲げ半径を30 mm未満にしないでください。ファイバからの漏れ光により火傷のおそれがあります。
  • ファイバやコネクタ端面の異物や汚れ付着に注意し、汚染した場合には都度ブロワーや専用クリーナ等により清掃してください。接続損失の増加や端面損傷の原因となります。
  • コネクタの着脱は通電を停止した状態で行ってください。通電中の着脱はLDの破損につながるおそれがあります。
  • 絶対最大定格を越える使用により発生した故障や損傷および製造物責任につきまして、取扱いミスや事故の有無にかかわらず、当社はその責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。

チップオンキャリア

  • 長期間の安定動作のため、気密された不活性ガス雰囲気のパッケージで使用してください。
  • 開封およびそれ以降の作業はクリーンルームやクリーンベンチなど防塵環境の整った場所で行うとともに、チップ保護のため作業者はマスク等を着用してください。
  • ハンドリングする場合は搭載チップには絶対に触れず、キャリア部分を洗浄したピンセットで取扱ってください。
  • チップの前後方向および極性は仕様書や検査成績書でよく確認してください。テスタによる極性確認はLDが損傷することがあります。
  • 超音波を含むチップの洗浄は破壊の原因となるおそれがあります。
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