マクロテックに関するFAQ
よくあるご質問
マクロテックに関して、お客さまからよくあるご質問をQ&A形式でまとめました。
▼用途や測定対象について
▼測定原理と精度について
▼操作や機能について
▼その他(使用環境、保守メンテナンス、ランニングコストについて)
用途や測定対象について
マクロテックでは、どのようなものを測定できますか?
液体物や固形物、拭き取り、空中浮遊菌、落下菌などを測定することが可能です。
前処理として、検体を液状にし、専用のフィルターに含浸させる必要がありますが、その条件さえ満たすことができれば、何でも測定いただけます。
なお、前処理の方法については、事前にご提案させていただきます。
どのような場面でマクロテックを有効に使用できますか?
一般細菌数と大腸菌*数の測定結果を、48時間かけず即座に知りたい場面全般において有効です。
特に、2020年に制度化されたHACCPや、FSSC22000対策における自主検査にお使いいただけます。原料の受入検査、食品の製造過程、製造空間の浮遊菌、製品の出荷前検査等、各工程でタイムリーな検査を行うことで、製品が汚染されたポイントを正確に把握することが可能になり、結果として迅速な対策の立案・遂行につながります。
*:⼤腸菌などO抗原を持つ菌類(⼤腸菌群の一部、サルモネラ菌や赤痢菌など腸内細菌科菌群の一部を含む)が対象、『O抗原を持つ菌類』と総称
製品の発酵段階で検査を行い、発酵条件(環境など)の調整に使用することは可能ですか。
発酵過程における細菌の測定は可能です。発酵は細菌ではなく真菌を用いますが、現行のマクロテックでは真菌の測定はできません。
真菌の検査は、現時点で対応が難しい状況ですが、ソフトウェアの変更により対応できる可能性があります。詳しくは、弊社営業窓口までご相談ください。
細菌の種類は分かりますか?
現状、大腸菌などO抗原を持つ菌類のみが特定可能です。
マクロテックは一般細菌数と大腸菌などO抗原を持つ菌類の数をカウントしますが、「一般細菌数」は大腸菌などO抗原を持つ菌類も含めたすべての細菌を指しています。
「一般細菌数」には何が含まれていますか?
一般細菌とは、大腸菌*を含むすべての細菌を指しています。その中には、サルモネラ菌やブドウ球菌、枯草菌、乳酸菌なども含まれます。それらを菌種別でなく、トータル数量としてカウントしたものが「一般細菌数」です。
*:⼤腸菌などO抗原を持つ菌類(⼤腸菌群の一部、サルモネラ菌や赤痢菌など腸内細菌科菌群の一部を含む)が対象、『O抗原を持つ菌類』と総称
カビや酵母の測定はできますか?
現行のマクロテックは、細菌専用の設定となっているため、カビや酵母等、真菌類の測定はできません。
現時点では対応が難しい状況ですが、ソフトウェアの変更により対応できる可能性があります。詳しくは、弊社営業窓口までご相談ください。
生菌と死菌の測定はできますか?
マクロテックで測定する一般細菌とは生菌を指しており、現行のマクロテックでは死菌の測定はできません。
現時点では対応が難しい状況ですが、試薬やソフトウェアの変更により対応できる可能性があります。詳しくは、弊社営業窓口までご相談ください。
取扱い可能な検体中の菌の濃度はどのくらいですか?
10の6乗オーダー程度(1,000,000 cfu/ml)まで取り扱い可能です。
耐熱性菌(芽胞を形成する菌、セレウス菌やバチルス菌など)の測定はできますか?その他、測定が難しい菌種などはありますか?
耐熱性菌含め、すべての菌を一様に測定し、一般細菌数としてカウントします。
測定の原理と測定精度について
マクロテックはどのような原理で菌数の測定を行っていますか?
マクロテックは、独自開発の試薬によって一般細菌と大腸菌*を蛍光染色させ、ステージ稼働型蛍光顕微鏡を用いて測点エリアの蛍光点を自動カウントしています。
これは、微生物迅速試験法(日本薬局方)にて分類されている、『直接測定法 固相サイトメトリー』の測定原理・手法にあたります。
*:⼤腸菌などO抗原を持つ菌類(⼤腸菌群の一部、サルモネラ菌や赤痢菌など腸内細菌科菌群の一部を含む)が対象、『O抗原を持つ菌類』と総称
どのような方法で菌を特定していますか?
ソフトウェア上でライブラリのデータと照らし合わせ、それらと一致した菌をカウントしています。
マクロテックはなぜ、培養しないでカウントできるのですか?
マクロテックは顕微鏡を使用して菌数を自動測定します。目視確認の必要がないのでコロニーを形成させる必要はなく、培養せずに菌数をカウントすることが可能になります。
公定法(培養法)は、48時間かけて微生物を増殖させ、目視で確認できる状態にした菌をオペレータがカウントする手法です。
マクロテックの検査結果は保健所への提出資料として有効ですか?
公定法ではないので、有効ではありません。マクロテックは迅速法であるため、HACCPやFSSC22000対策における自主検査の実施に有効です。マクロテックを使用するメリットは、培養の結果が出る前に短時間で菌数を把握できることです。製品出荷前だけでなく、原料受け入れ時や各製造工程間など、完成製品以外の場面でもタイムリーに菌数チェックができるようになります。
マクロテックによる菌数測定値は、公定法(培養法)の測定値と同じになりますか?
培養法との相関は確認できていますが、マクロテックの菌数測定値は培養法よりも多く出る傾向があります。
培養法は特定培地においてコロニー状に増殖された菌のみをカウントするため、培地に合わない細菌や活性が弱い細菌等、コロニーを形成できない菌は検出されません。
一方で、マクロテックはコロニー形成に関わらず顕微鏡で観察されるすべての細菌をカウントするため、培養法では検出されない菌も捉えます。
温度による検査精度への影響はありますか?
マクロテックは、コロニー形成を必要としないため、温度による検査精度への影響はありません。
検体に食品残渣や粒子、濁りがあっても問題なく菌を識別できますか?
マクロテックによる測定では、多少の残渣(ストマッカーのフィルター通過後程度)であれば問題なく測定可能です。専用の試薬で菌を蛍光させ、その上で蛍光点をライブラリのデータと照合し、大きさや形状などから菌を特定します。
操作や機能について
前処理を含め、マクロテックの操作に専門オペレータは必要ですか?
前処理については公定法(培養法)と同一で、検体のサンプリングや、試料液の作成までは専門オペレータの方の作業となります。
マクロテックの操作は、専用アプリケーションをインストールしたPC上で行いますが、微生物の専門オペレータ以外でも簡単に使用できる装置となっています。
一度にいくつの検体を測定できますか?
一度に測定できる検体数は1つになります。
1検体あたりの測定時間は約10分であるため、マクロテック1台で1時間に測定できる検体数は6検体です。
一般細菌と大腸菌*をセットで測定するとありますが、一般細菌のみ(あるいは大腸菌のみ)を2検体同時に測定することは可能ですか?
ソフトウェアの変更により対応できる可能性があります。詳しくは、弊社営業窓口までご相談ください。
*:⼤腸菌などO抗原を持つ菌類(⼤腸菌群の一部、サルモネラ菌や赤痢菌など腸内細菌科菌群の一部を含む)が対象、『O抗原を持つ菌類』と総称
測定結果のデータは保存されますか?
測定結果の数値データは任意のフォルダにcsvファイル形式で自動保存されます。
ファイルには ①菌数、②測定日時、③装置のシリアルナンバー、④装置名、⑤オペレータ名、⑥検体 のデータが含まれます。画像データは含まれません。
その他(使用環境、保守メンテナンス、ランニングコストなど)
使用環境の条件を教えてください。
振動のない水平な場所で使用してください。防水・防塵には対応しておりません。
- 動作温度範囲 10〜35℃
- 湿度範囲 20〜80%、結露無きこと
導入後のメンテナンスについて教えてください。
清掃に関しては、ステージが汚れてしまった場合などは拭き掃除でご対応ください。可動部に対する注油は不要です。
測定中に不具合を検知すると、PC画面上に通知が出る仕組みになっています。装置の問題で測定不能になった場合はセンドバックで対応します。
試験のランニングコストは公定法(培養法)と比較してどうですか?
測定にかかる1回あたりのランニングコストは、一般細菌と大腸菌用試薬で500円、その他、ディスポーザブルの試験管や拭き取りセット等を含め600円程度です。
この価格は、培養法において一般細菌・大腸菌群用培地を使用して2系列の希釈サンプル、あるいは"n=2"で検査する際のコストと同程度です。
消耗品はアンリツ以外からも入手できますか?
試薬および一部消耗品(希釈液、フィルタ、スライドグラス)はオリジナルのため、当社からしか購入はできません。その他、基本的な検査器具(試験管や綿棒など)は、どのメーカのものでも問題ありません。
消耗品の廃棄方法を教えてください。
培養法に伴う消耗品と同様に廃棄いただけます。マクロテックの測定では培養を行わないため、培地の廃棄物は発生しません。