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IoT製品・機器が守るべき法律・規格とは

Law

各国の電波法、無線通信規格など

世界各国には、それぞれ電波に関する法律があります。電波を出す製品(電子部品、IoT機器・製品)を開発・製造するメーカは、この法律を守る必要があり、製品を販売するために認可をもらう(認証を取得する)必要があります。また、さまざまな電波に関する規格があり、それぞれの規格を考慮した評価も必要になります。なお、テストハウス、認証機関などは、下記テストを専門に実施している機関です。

Law and Standards

1)法律

国・地域で決められた電波のルール(電波法)があります。
地域 管轄機関
Japan 総務省(電波法)など
US Federal Communications Commission(FCC)
EU European Commission(EC)
中国 State Radio Regulation Center(SRRC)
韓国 National Radio Research Agency(NRRA)
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2)無線通信規格

無線通信方式は、それぞれ規格団体があり、守るべき無線通信の品質が定義されています。

規格 規格団体/規格 通信規格
WLAN IEEE 802.11
Institute of Electrical and Electronics Engineers
IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/axなど
Bluetooth Bluetooth Sig/Core Specification 5.1
Bluetooth Special Interest Group
Bluetooth v1.2、2.0、2.1、3.0+HS、4.0、4.1、4.2、5.0、5.1
NB-IoT/Cat-M 3GPP Release 15など
3rd Generation Partnership Project
Cat-M1、NB-IoT(Cat-NB1、Cat-NB2)
5G 3GPP Release 15など
3rd Generation Partnership Project
5G NR(New Radio)sub-6GHz/mmwave

例えば、WLANでは無線規格以外に、CTIA/WFA CWGという試験規格があり、北米で設立されるCTIA(Cellular Telecommunica-tions Industry Association)と WFA(Wi-Fi Alliance)によって共同で策定しています。
この試験規格は、OTA(Over The Air)環境下でのアンテナ性能評価であり、Anechoic Chamber(電波暗室)で規定されます。米国事業者だけでなく、アジア諸地域での事業者も参照しており、最近では欧州事業者(Orange, Vodafoneなど)にも広がってきています。この規格において、CellularとWi-Fiの無線通信が動作中に、それぞれに与える影響を評価する項目があります。スマートフォン、タブレット端末やIoTゲートウェイなどを評価対象にしています。
この試験では、CellularとWLANをOTA試験環境かつSignallingで実施する必要があります。

4.2 Wi-Fi Desense Measurements with Cellular Transmitter ON
4.3 Cellular Desense Measurements with Wi-Fi transmitter ON

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3)EMC/SARなど

法律・無線通信規格とは別に、EMC、SARなどの電波に関わる規制もあります。

[EMC]

EMCの国際規格団体には、IEC(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)、ISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)などがあります。

EMC Electromagnetic Compatibility
電磁両立性
EMCはEMI試験とEMS試験があります。
 1)EMI Electromagnetic Interference
電磁波妨害
電子機器が発する電磁妨害波がほかの機器、システムに対しても影響を与えない。
 2)EMS Electromagnetic Susceptibility
電磁感受性
ほかの電子機器、システムからの電磁妨害を受けても満足に動作する。

[SAR]

SARの国際規格団体には、IEC、ISOがあります。

SAR Specific Absorption Rate
比吸収率
電子機器の電波が人体に影響与えない。
側頭部(Head-SAR)と人体胴体(Body-SAR)の規格がある。
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4)品質試験

法律、規格以外にもユーザエクスペアレンス向上のために、自社製品に更に厳しい試験(例えば、下記の評価)を実施しています。
チャンバーを用いたOTA(Over the Air)試験において、反響板などを用いてマルチパス環境(実環境に近い環境)を構築し、自社製品の性能・機能を評価など。

※チャンバー:電波暗室ともいう。外部からの電磁波の影響を受けない、外部に電磁波を漏らさない、内部で電磁波が反射しないシールドされた部屋。
※マルチパス:実際の電波は、まっすぐに届かずに、ビルなど様々な障害物に反射し、複数の経路を通って、受信機に届く。この反射した複数の経路をマルチパスといい、マルチパスが原因で受信側で、障害が発生することがあります。

Multi-Path
例)マルチパス試験(チャンバーを用いたOTA試験)
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5)高まる実運用下での評価需要

近年、実環境に近い環境下での評価が望まれ、OTA(Over the Air)試験の需要が高まっています。そして、OTA試験の需要が高まるとともに、Signallingによる評価も求められるようになっています。
従来の一般的な試験は、

  • 場合によっては、テスト用のソフトウェアをインストール
  • 無線通信チップに専用制御ケーブルを接続し、無線通信チップをコントール(Directモード)
  • 無線信号を測定するためのケーブルを接続して(Non OTA試験)

無線信号の評価をしていました。
この評価方法では、IoT機器の実環境下で使用される環境と大きく異なるだけでなく、実環境下での無線性能が担保できないため、市場投入したあとに、ユーザより「つながらない、無線がときどき途切れるなど」のクレームを受けるリスクがあり、実際にクレームを受けても、実環境下を再現できないため、その原因調査が難しい状態でした。
このような背景から、

  • テスト用ソフトウェアをインストールしない
  • 無線通信チップと接続しない(Signallingモード)
  • 無線信号測定用のケーブルを接続しない(OTA試験)

による評価が求められるようになりました。

IoT機器・製品の評価トレンド

IoT市場の広がりと共に、法律や従来のCellular規格に加えてWLAN、Bluetoothなど様々な無線通信規格、更にEMC・SARなどの対応が求められています。加えて、OTA試験・Signalling試験も求められています。
従って、IoT機器・製品ベンダ、Test Houseではこれらの試験を行うことが求められている。

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6)それ以外に注意すべき内容

A)通信モジュールの実装位置によって、製品内部の部品などが遮蔽物となり、電波が正常に送信・受信できない場合があるため、設計時に評価することが重要です。

Case1 to measure

B)IoT製品内のノイズ(電源ノイズなど)の影響により、適正な電波が送信・受信できない場合がある。内部電波干渉妨害、自機の電源回路、CPUボード、LCDなどが発する妨害雑音が無線通信に悪影響を与えるノイズ源になります。

Case 2 to measure

C)性能保証されている通信モジュールの場合でも、通信モジュールやIoT製品・機器のソフトウェアバージ ョンアップなどで性能が出ない場合がある。

Case 3 to measure
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7)まとめ

上記より、IoT機器・製品を開発・製造するメーカは、法律、無線通信規格、EMC/SAR、品質試験、それ以外に注意すべき内容を十分に考慮する必要があります。加えて、規格によるOTA試験評価や実環境に近い環境化下での評価需要の高まり(OTA試験の受領の高まり)により、Signallingでの評価を行う必要があります。

IoT機器・製品を開発・製造するメーカは、上記の評価を実施することで、お客様のIoT機器・製品の品質が保障され、無線の通信品質を評価していないIoT機器・製品メーカとの差別化ができ、その結果、お客様の商品価値の向上やブランド信頼性維持につながるといえます。
ユーザからの「つながらない」、「無線が途中で途切れる」などのクレームの発生リスクが軽減するだけでなく、クレームが発生したとしても、自社製品のOTA環境における性能を把握しているため、従来よりも要因の特定から解決までを早く行うことができます。

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