外来ノイズのキャプチャ機能|シグナルアナライザ
電子機器に影響する外来ノイズの記録&再生を効率的に
私たちの生活の中には、携帯電話、パソコン、ゲーム機、家電、車載機器などさまざまな電子機器が存在します。これらから発生する信号は、ほかの電子機器にとっては予想もしない“外来ノイズ”になることがあり、その外来ノイズにより電子機器が誤動作しないことを評価することはとても重要です。
しかし、評価のために外来ノイズ源となる電子機器や環境をすべて揃えるのは、費用・人・時間の面でとても負担が大きく、また揃えたとしても安定して外来ノイズを発生させるのは難しいことです。
MS2690A、MS2691A、MS2692A シグナルアナライザは、外来ノイズを一度「記録=キャプチャ」し、それを内蔵のベクトル信号発生器から「再生=再現」できます。
実験室で外来ノイズ環境を擬似的に再現した検証を行うことができ、費用・人・時間の無駄を省きます。
MS2690A、MS2691A、MS2692A シグナルアナライザのキャプチャ機能で外来ノイズを“記録”できます!
- 周波数スパン×取込時間 のデータを内部メモリにファイル保存
- メモリに保存したデータをリサンプリングして、内部/外部ハードディスクにファイル出力可能
- 内部/外部ハードディスクに保存したデータをリコールして、後から何度でも解析可能
- データは、周波数軸/時間軸/スペクトログラムなど多面解析
■ MS2690A/91A/92A-077/078 解析帯域幅拡張オプションの必要性
ノイズをキャプチャする場合、ノイズの成分によっては分解能 20ns(サンプリングレート50 MHz)では微細なレベル変動を捉えられないケースがあります。その場合、分解能 5ns(サンプリングレート200 MHz)であればより実際のノイズに近い信号を取り込むことができます。
実際に機器のモーターから発生するノイズを分解能 5nsでキャプチャし、ベクトル信号発生器で再生することで、誤動作となる「現象」を再現することができたケースがありました。
一度キャプチャしたデータの必要な部分(ノイズ発生部分)だけを切り出して保存できます!
キャプチャした外来ノイズをベクトル信号発生器から“再生”します!
- シグナルアナライザでキャプチャしたデータをベースに、内蔵PCでベクトル信号発生器の波形パターンを生成
- 生成した波形パターンを任意のレベル/周波数で出力 ⇒ ノイズの再生
デジタイズ→SG出力(サンプルではノイズではなくバースト信号を使っています。)
MS2690A、MS2691A、MS2692A シグナルアナライザのメリット
■ 高分解能
MS2690A/91A/92A-077/078 解析帯域幅拡張オプションを搭載することにより、サンプリングレート200MHz max.、分解能 5nsを実現しています。急峻なノイズのキャプチャをサポートします。
■ キャプチャデータの切り出しが可能最
大取込時間でまとめて信号をキャプチャした後、必要な時間だけを切り出してハードディスクに保存できます。 最大取込時間ではファイルサイズが大容量になりますが、必要部分だけ(ノイズが発生した部分だけ)であれば保存スペースを節約できます。 また、PCでベクトル信号発生器の波形パターンにする際にも処理スピードが速くなります。
■ オールインワン
ノイズのキャプチャ&再生を行う場合、一般的には「プリアンプ」「アナライザ」「信号発生器」「PC(波形パターン生成用)」などが必要になります。 MS2690A、MS2691A、MS2692Aは、これらの機能をすべて内蔵できるため、機器の用意など煩雑な作業がなくなり、作業性も向上します。
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