IoT(Internet of Things)とは、身の周りのあらゆるモノをインターネットにつなげることで、これまでに想像もしなかったようなサービスを提供する仕組みです。
IoTのサービスによって、実用化が目指されている「自動運転システム」など自動車分野はもちろん、医療・ヘルスケア、保険、交通、エネルギー、製造・工場(インダストリ)、物流、農業、HEMSなど、さまざまな分野で大きな社会イノベーションが起きようとしています。
近年、さまざまな製品やサービスが登場しており、今後、急速な成長が見込まれる市場です。このIoT市場において、インターネットに接続する多くのモノ(IoT機器・製品)は、センサを搭載しており、センサによって取得した情報は無線通信などを利用し、インターネットを経由して、データセンタ(サーバ)に送信されます。データセンタ(サーバ)では、このデータをAIによって解析し、その結果をインターネットを介して、IoT機器、スマートフォンなどに通知されます。
身近なところでいうと、エアコン(スマート家電)は、帰宅途中にスマートフォンで電源をOn、温度設定ができるため、帰宅したときに快適に過ごすことができます。
また、農業分野(スマート農業)では、ビニールハウスに温度、湿度、CO2濃度、日照量などを測定するセンサーを取り付け、データを可視化することで、省力化・高品質・高生産性の取り組みがはじまっています。
これらIoT市場で取り上げられている無線通信には、LTE-Advanced FDD/TDD、NB-IoT、Cat-M、無線LAN(Wi-Fi、WLAN)、Bluetooth®、サブGHz帯(920 MHz)などがあります。LTE-Advanced FDD/TDD、NB-IoT、Cat-Mは、スマートフォンなどのセルラー通信系の無線通信方式であり、無線LAN(Wi-Fi、WLAN)、Bluetoothは、コネクティビティー系の無線通信方式です。 これらの無線通信方式は、それぞれ規格団体があり、守るべき無線通信の品質を定義しています。また、各規格とは別に使用される国・地域で決められた電波のルールに基づいた評価を実施することも必要です。
例えば、スマートフォン、中継機器(IoT Gateway、アクセスポイント)、スマート家電(IoT機器)などは、搭載されている無線通信規格(LTE、Wi-Fi、Bluetooth)で定義されている性能(無線の通信品質)と各国で決められた電波法のルールを満たす必要があります。
IoT機器を開発・製造するメーカは、IoT製品の無線通信性能を実際に使用する環境で評価し、無線通信品質を確保(規格で定義された値を満足)することが重要です。
このプロセスを実施することで、お客様のIoT製品の品質が保障され、無線の通信品質を評価していないIoT製品メーカとの差別化ができ、その結果、お客様の商品価値の向上やブランド信頼性維持につながるといえます。
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