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IoT機器の測定ソリューション

Customer Scenario
IoT測定事例のご紹介

5G/無線LAN搭載ノートパソコンの無線通信の品質保証に

5G/WLAN搭載ラップトップ(ノートパソコン)の無線通信の品質保証に

5Gノートパソコンを開発されるR&Dエンジニアの皆様を、強力にサポートします!

Question

当社では、「5Gモジュールと無線LANモジュール」をノートパソコンに搭載することを検討しています。その開発過程では、無線特性のどのような項目を評価すればよいですか?

Answer

5G FR1(5G NRで運用される600 MHz〜7.125 GHzの周波数帯)と、Wi-Fi 6/6E(従来の2.4 GHz + 5 GHzに加え6 GHz以上の周波数帯を使う無線LAN規格の呼称)の周波数帯が近接していることが原因で、同時接続時に機器内部で混信や干渉などが発生し、無線接続に不具合が生じる懸念があります。[詳細はこちらのホワイトペーパーをご覧ください]
この問題を解決するためには、5Gモジュールと無線LANモジュールの両方を実装した状態で通信の接続状況を検証する必要があります。
※アメリカ合衆国、日本などの先進国や一部の国では6 GHzの周波数帯の用途を無線LAN(IEEE 802.11ax)に開放することが進んでおり、最大1.2 GHzの広大な周波数帯域幅や160 MHzチャンネル幅の運用が可能になりました。また、2022年7月から無線LAN搭載機器のCEマーキングの適合試験に、PER(Packet Error Rate)測定が必須となっています。

Question

5Gモジュールと無線LANモジュールの両方を実装した状態で、ノートパソコンの通信接続を検証するときに、留意する点はありますか?

Answer

特に重要なことは、実際にノートパソコンが使用される環境で通信品質をチェックして性能を把握することです。
品質保証された無線通信モジュールを搭載しても、ノートパソコンの通信品質が確保されるわけではありません。通信機器の無線性能、機器同士の通信距離、他の機器から生じるノイズや混信など、外的要因により通信品質が低下することがあります。そのため、実験室などの理想的な環境における試験だけでなく、ノートパソコンを実際の使用環境と同じ環境で試験することが必要です。
また、ノートパソコンの無線通信品質の検証においては、設計・開発から製造までの各工程で、試験仕様と評価基準の決定、設備の選定、試験の所要時間の見積もり、試験を実施するエンジニアの確保などを加味した計画立案をすることも重要です。

Question

LTE対応ノートパソコンと比べて、5G対応ノートパソコンの試験にはどのような違いがありますか?

Answer

まず試験方法の違いに留意が必要です。
LTEの場合は、通信機器のアンテナ用コネクタと測定器を直接ケーブルで接続して無線特性を評価できます。一方5Gの場合、ミリ波帯にも対応する通信機器では接続ポートが無い構造であるためOTA試験(※Over the Air)が主流の測定手法となっています。
※OTA試験:無線通信でデータを送受信する試験。被測定物から放射される電波をアンテナで受信して測定器に入力し、無線特性を評価します。

5G対応ノートパソコンでは高周波数化と通信の高速化により、消費電流の増大や発熱対策も課題になります。そのため、これらの評価試験の重要性がさらに高まることが予想されます。
また5GからLTEへのハンドオーバー(基地局切り替え)や、LTEでは存在しなかった5GでのNSA(Non-Stand Alone)とSA(Stand-Alone)への対応方法の検討も必要になります。

Question

5G NRの性能評価のために、どのような測定器が必要でしょうか? また無線LANについても、新しい規格であるWi-Fi6/6Eに対応した測定器を教えてください。

Answer

アンリツの「ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000A」はいかがでしょうか?
MT8000Aは5G NR試験の基地局シミュレーターとして、世界各地で多くのお客様の使用実績があります。すでに世界の主要なチップセットとの接続が検証されているため、円滑に試験を開始できます。
またWi-Fi 6/6Eの試験には、アンリツの「ワイヤレスコネクティビティテストセット(無線LAN用測定器)MT8862A」を使用できます。MT8862Aならミキサなどの機器や他の測定器と接続することなく、1台で無線LAN搭載機器のさまざまな性能評価にお使いいただけます。さらに、無線接続状態で効率よくPER(Packet Error Rate)を測定できる試験環境としても機能します。

アンリツの基地局シミュレーター「ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000A」は、600 MHz〜7.125 GHzの周波数帯(FR1)とミリ波帯(FR2)の両方を1台でサポートします。GUIによる高い操作性と安定性が評価され、世界の主要な無線通信モジュールベンダーやチップセットベンダーで選定されています。最大4送受信ポートにより効率的なRF試験ができ、5G NR製品開発の生産性向上とコスト削減に貢献します。3GPP規格準拠を確認する自動RF測定ツールも用意しており、円滑な試験環境の構築を可能にしました。

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また、前述のように、5Gミリ波帯に対応することも検討している通信機器の場合はOTA試験も必要となります。アンリツはこれまで、大型の無線通信端末に対応するOTAチャンバーの世界主要ベンダーと協業を進めてきました。各ベンダーのOTAチャンバーを別途ご用意いただければ、アンリツの基地局シミュレーターと組み合わせて試験にご利用いただけます。

アンリツはWi-Fi 6E(6 GHz帯)の分野でも、製品開発から製造ラインまで、信頼できるラインアップをそろえています。これまで無線LAN製品開発の最前線に立ち、進化するIEEE 802.11規格に沿って無線LAN計測ソリューションを提供してきた実績をもとに、安定したソリューションを提供していきます。

Wi-Fi 7 / Wi-Fi 6E