Tomorrow's Wireless Test Capability Today
ラジオ コミュニケーション アナライザ MT8821Cは、スマートフォンやタブレット、IoTモジュールなど、通信端末(UE)の開発用測定器です。MT8821Cは、多くの携帯端末ベンダやチップセットベンダで採用いただいたMT8820Cの後継製品であり、その技術とノウハウを継承しています。LTE-Advancedから3G/2Gまでの通信方式に1台で対応し、RF調整、検証から機能試験まで、さまざまな測定をより効率よく行えます。
LTE-Unlicensed(LTE-U)/License-Assisted Access(LAA)はもとより、LTE-Advanced 2CC 4x4 MIMOや4CC 2x2 MIMOの試験を1台で行うことができます。また、LTE-Advanced 4CC 4x4 MIMOや6CC 2x2 MIMOの試験を2台で、5CC 4x4 MIMOの試験を3台で行うこともできます。
RF送受信試験
3GPP RF試験規格に準拠
複数の通信方式のサポート、使用周波数帯の増加などにより携帯端末の回路が複雑化するなかで、MT8821Cは、多くの通信規格に準拠した携帯端末のRF送受信試験の規格に対応しており、さまざまな場面に適した試験ソリューションを提供します。
対応通信方式: LTE/LTE-Advanced、Cat-M1/NB-IoT、W-CDMA/HSPA、GSM/EGPRS、TD-SCDMA/HSPA
ワンタッチ設定とPASS/FAIL判定機能
3GPP RF試験規格の各テストケースに準拠した測定パラメータが用意されており、簡単な操作で測定できます。また測定後は、試験規格の条件でのPASS/FAIL判定を自動的に行います。
リモート制御サンプルツール
GPIBおよびイーサネットを使用したリモート制御による自動試験系の構築ができます。
また、3GPP RF試験規格に準拠した自動制御用のサンプルツールを提供しています。
自動制御用サンプルツールのRF試験項目のリストから必要に応じてテストケースを選択するだけの操作のため、測定器に不慣れでも簡単に測定の自動化が行えます。
柔軟なパラメータ設定
3GPP RF試験規格に規定されたパラメータでの送受信試験ができます。さらに、パラメータの設定を柔軟に変更できるため、RFパラメトリック試験や簡易的なプロトコル試験にも使用できます。
RF調整
各チップセットベンダが提供している高速RF調整のツールや調整方法に対応しており、RF調整時間の削減に貢献します。
操作性を追及した先進的なGUI
使いやすい次世代GUIと大画面タッチパネルにより、操作性と視認性を追求しています。
スワイプによる画面の操作に加え、グラフの一覧/個別や測定結果の概要/詳細の表示の切り替えが、ワンタッチで操作できます。さらに、試験するパラメータを1回のボタン操作で設定する機能をはじめ、パラメータの検索機能や使用頻度の高いパラメータのブックマーク登録機能も搭載し、煩雑な設定作業の効率を向上しています。
機能試験
MT8821Cは、下記の試験でも活躍します。
- OTA(Over The Air)試験
- SAR(Specific Absorption Rate)試験
- 消費電力試験
- Inter-RAT試験、DSDA RF試験
- End-to-End通信試験
- VoLTE音声/ビデオエコーバック試験
MT8820シリーズとの互換性/MT8820CからMT8821Cへのアップグレードオプション
MT8821Cのリモートコマンドは、従来機種であるMT8820シリーズと互換性があるため、今まで使用されている制御ツールが使用でき、自動試験環境の構築コストを節約できます。
また、MT8821Cのオプションとして、MT8820Cからのアップグレードパスを用意しています。
すでにご使用いただいているMT8820Cのハードウェア、ソフトウェアをMT8821Cでご使用いただくことにより、MT8821Cの導入コストを抑えることができます。
MT8000Aと組み合わせてDynamic Spectrum Sharing (DSS) をサポート
DSSでは、通信周波数帯域をより効率的に使用するため、同一帯域内で4Gと5Gの信号を、必要に応じてスケジューリングし、動的に割り当てます。
MT8000Aは、さまざまなNR / LTE割り当て条件下でDSSにおけるスループット測定ができます。