Wi-Fi Alliance®、WLANテストセットMT8860CをWi-Fi® CWG認証試験用に公認
2010/10/07
スマートモバイル機器のRF性能評価が可能
アンリツ株式会社は、Wi-Fi Allianceが、WLANテストセットMT8860CをWi-Fi CWG(Converged Wireless Group)認証試験用の総合試験システムの一部として公認したことを発表します。
Wi-Fi CWG認証試験は、
Wi-Fi[※1]と
セルラー[※2]技術を組み込んだスマートモバイル機器の
RF[※3]性能を評価するものであり、北米市場向けの機器のすべてに実施することが義務付けられています。
MT8860Cは、スペクトラムアナライザ、パワーメータ、ステップアッテネータ、基準無線LANデバイスを組合せて行っていた試験を1台で可能とするテストシステムです。
アンリツはMT8860Cの機能強化を図り、「Wi-Fi
®スマートモバイル機器のRF性能評価テストプラン」をサポート。テストプランで必要となる送受信特性、
OTA[※4]、
TRP[※5]、
TIS[※6]の各試験を可能としました。
Wi-Fi AllianceがMT8860Cを評価し、同団体が要求しているRF性能評価に対応していることが認められたことから、今回の公認となりました。これにより、
CTIA[※7]、Wi-Fi Allianceが認定した試験機関は、Wi-Fi
®スマートモバイル機器のRF性能評価計測器としてMT8860Cを使用できます。
Wi-Fi Alliance
無線LAN製品の普及促進を図ることを目的とした業界団体である。主に相互接続性試験方法の策定、製品の認証、およびWi-Fiブランドの普及に向けたプロモーション活動を実施している。これまでに7000件を超える認証を行っている。 |
[製品概要]
WLANテストセットMT8860Cは、スペクトラムアナライザ、パワーメータ、ステップアッテネータ、基準無線LANデバイスを搭載しており、無線LAN製品の評価が1台の計測器で行えます。
Wi-Fiスマートモデル機器のRF性能評価で必要とされる送受信特性試験、OTA試験、TRP試験、TIS試験をサポートしています。
また、MT8860CのOTA試験機能は、ETS-Lindgren社のEMQuestTM EMQ-100データ収集/解析ソフトウェアで制御でき、アンテナの位置の決定、アンテナパターンの生成が簡易に行えます。
ETS-Lindgren社
OTA試験システムの専門企業。CTIAが初めて認定したOTA試験システムを開発した。全世界の認定試験機関にあるOTA試験システムの75%以上がETS-Lindgren社製であると推測されている。 |
[ ※用語説明 ]
[※1] Wi-Fi: Wireless Fidelity
Wi-Fi Alliance によって無線LAN機器間の相互接続性を認証されたことを示すブランド名。
[※2] セルラー
基地局による無線通信方式。
[※3] RF: Radio Frequency
無線通信システムで使用される高周波の電波。
[※4] OTA: Over The Air
無線LAN機器や携帯端末で、有線ではなく、無線でデータを受信する方式の総称。
[※5] TRP: Total Radiated Power
総輻射電力。スマートモバイル機器から送信されるWi-Fi信号の放射電力を示す。
[※6] TIS: Total Isotropic Sensitivity
総等方性感度。スマートモバイル機器に着信したWi-Fi信号の検出性能を示す。
[※7] CTIA: Cellar Telecommunication and Internet Associations
携帯電話に代表される移動通信や無線インターネットなど無線通信に関する国際団体。