SDHやPDH用伝送機器の製造試験の自動化を実現
2010/01/01
オールインワンフィールドテスタ CMA 3000 機能強化
リモートコマンド制御オプションの販売を開始
アンリツ株式会社(社長:戸田 博道)は、オールインワンフィールドテスタ CMA 3000の機能を強化。新たに、CMA 3000のオプションソフトウェアであるリモートコマンド制御オプションを開発。1月4日から販売を開始いたします。
CMA 3000は、
SDH[※1]や
PDH[※2]など各種デジタル通信システムに組み込まれる伝送機器の性能を評価できる計測器です。
今回開発したリモートコマンド制御機能はPCによるCMA 3000の遠隔操作と試験の自動実行に対応したオプションソフトウェアです。本ソフトウェアを搭載したCMA 3000と遠隔操作用PCをイーサネット接続することにより、SDHやPDH用伝送機器で伝送されるデジタル信号に含まれるエラーやアラーム、
BER[※3]、伝送時間などを自動で測定できます。
本オプションを利用することにより、試験項目ごとにCMA 3000を操作する必要がなく、SDHやPDHに組み込まれる伝送装置、モデムなどの製造効率向上に貢献いたします。
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[開発の背景]
SDHやPDHはデジタル通信システムの国際規格であり、世界各国の通信ネットワークの基幹網やアクセス網で利用されており、近年は、東欧やアジア、アフリカなどの新興諸国の通信インフラ整備でも、需要が拡大しています。
このため、SDHやPDHに対応した伝送機器の製造を効率よく行える計測器のニーズが高まっていました。
そこでアンリツは、各種デジタル通信システムの評価用計測器として提供しているオールインワンフィールドテスタCMA 3000の機能を強化。新たに、CMA 3000で、SDHやPDH用伝送機器の製造ラインでの測定を自動で実行できるソフトウェアとして、リモートコマンド制御オプションの販売を開始しました。
本オプションを利用することにより、試験項目ごとにCMA 3000を操作する必要がなく、SDHやPDHに組み込まれる伝送装置、モデムなどの製造を効率よく行えます。
[製品概要]
オールインワンフィールドテスタCMA 3000は、SDHやPDH、これらのデジタル通信システムに組み込まれる伝送機器の性能を評価できる計測器です。
今回開発したリモートコマンド制御オプションは、CMA 3000の遠隔操作と自動測定を可能とするソフトウェアです。
本ソフトウェアを搭載したCMA 3000と遠隔操作用PCをイーサネット接続することにより、PCからCMA 3000の遠隔操作が可能。SDHやPDH用伝送装置、モデムで送受信されるデジタル信号に含まれるエラーやアラーム、BER、伝送時間などを自動で測定できます。
なお、PCと遠隔操作プログラムはお客さまに用意していだきます。
[主な特長]
■ | 自動測定により、製造効率向上に貢献 |
| リモートコマンド制御オプションを搭載したCMA 3000と遠隔操作用PCをイーサネット接続することにより、SDHやPDH用伝送機器で伝送されるデジタル信号に含まれるエラーやアラーム、BER、伝送時間などを自動で測定できます。試験項目ごとにCMA 3000を操作する必要がなく、SDHやPDHに組み込まれる伝送装置、モデムなどの製造効率向上に貢献いたします。 |
■ | 各種通信速度のSDH、PDHに対応 |
| 標準モデルのCMA 3000は、2Mbps[※4]のSDHに対応していますが、SDHテストオプションを使用することにより、STM1/4/16[※5]のSDH用伝送機器の自動測定が行えます。また、E3/E4-PDH[※6]テストオプションを使用することにより、E3/E4-PDH用伝送機器の自動測定が、Vシリーズ[※7]テストオプションを使用することにより、9600bpsといった低速レートのモデムの自動測定が行えます。 |
オールインワンフィールドテスタCMA 3000: CMA3000は、SDHやPDH、イーサネットなど各種デジタル通信ネットワークやこれらのネットワークに組み込まれる伝送機器の評価を可能とする計測器です。ポータブルタイプであり、測定現場に容易に持ち運べます。また、各通信システムに対応した測定ソフトウェア、ハードウェアをモジュール化していることから、用途に応じて測定構成を選択できることに加え、今後の機能追加も低コストで行えます。 |
[対象市場・用途]
■ | 対象市場 | : | デジタル伝送機器メーカー |
■ | 用途 | : | SDH/PDH用デジタル伝送装置、モデムの製造 |
[ ※用語解説 ]
[※1] SDH: Synchronous Digital Hierarchy
デジタル伝送システムにおける信号の階層多重方式の国際規格。北米ではSONETの名称で知られる。
[※2] PDH: Plesiochronous Digital Hierarchy
SDHが規格化されるまえから日本、アメリカ、ヨーロッパで採用されてきたデジタル伝送システムにおける国際規格。
[※3] BER: Bit Error Rate
信号に含まれるビットエラーの割合。
[※4] Mbps: Mega bit per second
通信速度の単位。1Mbpsは、1秒間に100万ビットのデータを伝送できる。
[※5] STM1/4/16
STMは、Synchronous Transport Mode(同期転送モード)の略であり、SDHの伝送速度を示す。STM1は155.52Mbps 、STM4は622.08Mbps、STM16は、2488.32 Mbpsの通信速度を表す。
[※6] E3/E4 PDH
E3、E4はPDHの速度単位。E3-PDHは34Mbpsで通信できる。E4-PDHは139Mbpsで通信できる。
[※7] Vシリーズ
国際電気通信連合の電気通信標準化部門であるITU-Tが策定したモデムの規格。