世界最高レベルの精度を誇る新型カプセル用オートチェッカの販売を開始
2021/06/15
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、新開発のカプセルハンドリング機構と高精度フォースバランス秤を搭載した新型カプセル用オートチェッカを開発しました。6月11日より発売いたします。
本カプセル用オートチェッカには、高精度かつ小型化した新開発の高性能フォースバランス秤を搭載しており、最高測定精度±0.5mgを実現します。
耐振動性も強く、長期にわたり安定した高精度計量が可能です。高精度測定により、歩留まりの向上に貢献するとともに、厳密な質量管理が必要なカプセルの全数検査にも最適です。また、新開発のハンドリング機構により、多様化するカプセルの確実な搬送と選別を実現しました。
今回発売するのは毎時75,000個の処理能力の10連タイプ(形名KWS9002AP10)で、12月には処理能力が高い20連タイプと30連タイプを発売する予定です。
開発の背景
カプセル剤の需要は、製造容易性、商用生産承認短期間化などの要因から、特に海外にて継続して拡大しています。
カプセル剤は、製造過程の中で必ず充填量のばらつきが発生することから、重量検査が必須となっています。また、その中でも抗がん剤や免疫抑制剤などは、微量な違いが効能や副作用に影響をきたすため、カプセル全数を高精度に重量選別するニーズが高まっています。
さらに、重量のばらつきが比較的大きい植物性カプセルの増加により、セミロックカプセル(薬剤が充填されていないカプセル自体のこと)の重量選別需要が今後増加すると考えられます。
これらの背景から市場のニーズに対応すべくアンリツはこの度、多様なカプセルの確実なハンドリングと世界最高レベルの高精度測定を可能とする重量選別機を開発いたしました。
主な特長
世界最高ランクの計量精度による高度な品質管理
アンリツは50年以上にわたり秤を自社開発。高性能フォースバランス秤は±0.5 mgの最高精度を実現します。少量で効能や副作用に影響する抗がん剤・免疫抑制剤など、厳しい質量管理が求められる場合の全数検査にも最適であるとともに、生産効率の改善や原材料費の削減に貢献します。
多様化するカプセルの確実な搬送と選別
新開発のハンドリング機構により、搬送や選別の信頼性と環境に対する柔軟性が大幅に向上しました。充填カプセルや空カプセルなど、多様なカプセルに対応可能です。静電気の発生も抑え、カプセルにやさしい搬送機構で、高精度な検査と不良品の確実な排除を実現します。
自動感度校正機能の搭載
内蔵おもりを搭載しており、秤の感度確認や感度校正は、ボタンをひとつ押せば、約30秒で行えます。これにより分銅を使った手作業による確認が不要になります。作業時間が大幅に短縮され、作業者の負担を軽減します。
工具レス&スピーディーな部品交換
カプセルサイズ別の部品は、工具を使わずに取り付けと取り外しができます。作業者とマガジンや搬送部の距離が近く、両手でしっかり持てるので安心です。従来機に比べ、部品点数を削減し、段取り替えの作業時間も1分以内に短縮されました。
万全のフェールセーフ機構
- 停電や落雷などで電源遮断などがあり、測定不能の状態になったときは、排除ゲートが搬送中のカプセルをすべて排除し、後段に搬送させません。
- マガジンや搬送部を覆うカバーは全方位が透明パネルで、死角のない設計で交差汚染の防止に貢献します。カバーは工具レスで開閉でき、開いている場合にはインターロックで機器が停止する仕様で、安全に運用できます。
国際的な業界標準や規制への準拠
接薬部の材質はFDA規格に準拠しております。また、FDA 21CFR Part11で必要とされる適格者承認、監査証跡、データ暗号化・復号化に対応しており、医薬品製造のお客さまにも安心してお使いいただけます。
対象市場・用途
- 対象市場
- 医薬品製造メーカ、健康食品製造メーカ
- 用途
- カプセルの重量検査および選別
本製品についてもっと詳しく
連絡先
アンリツ株式会社
コーポレートブランディング部広報チーム
澤野 啓二
TEL:046(296)6728
本リリースについての問合せ先
アンリツ株式会社
インフィビスカンパニー
Iブランディング部
担当:楠田 祥平
TEL:046(296)6728