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アンリツインフィビス『テクニカルノート』
テクニカルノート Vol.7 2013年5月

オートチェッカで品質管理

オートチェッカの基本的な用途は質量検査であり、軽量品や過量品をチェックすることにあります。しかし、オートチェッカに搭載されている統計機能を活用すれば、品質管理にもお役立て頂けます。今回は『ヒストグラム』を使った品質管理方法をご提案します。

オートチェッカで品質管理

【1】オートチェッカの統計値

まずはオートチェッカで、どのような統計値が表示されるのか確認してみましょう。図1-1の画面では基本的な統計値である、平均値(X-bar)、標準偏差(s)、ばらつき(R)、最大値(Max)、最小値(Min)などが表示されます。さらにOK品、NG品などの個数も一緒に確認できます。

図1-1:統計画面
図1-1:統計画面

図2-1:ヒストグラム画面
図2-1:ヒストグラム画面

【2】ヒストグラムとは

今回、特別に取り上げてご紹介したいのが『ヒストグラム』です。ヒストグラムは度数分布図とも呼ばれ、特定の区間ごとのデータの個数をグラフ化したものです。オートチェッカでは図2-1のような画面になります。オートチェッカを生産現場でお使いの方は多いと思いますが、日頃ご覧になったことはありますでしょうか。ヒストグラムは先ほど取り上げた標準偏差と大きく関連しています。一般的に標準偏差が小さい場合、ヒストグラムは図2-2のようなとがった形になり(質量がそろっている)、標準偏差が大きい場合は図2-3のようになだらかな形になります(質量がばらついている)。生産現場で理想とされるのは、図2-2のようなヒストグラムです。標準偏差の値だけでは、ピンとこない方も、このヒストグラムを見て頂ければ、商品の質量のばらつきを視覚的に把握して頂けるのではないでしょうか。

図2-2:生産現場で理想
図2-2:生産現場で理想なヒストグラム

図2-3:ばらつきが大きい場合
図2-3:ばらつきが大きい場合のヒストグラム

【3】オートチェッカで品質管理

質量のばらつきが品質(食感・味など)に影響を与えないうちはいいのですが、危険な兆候は早めに見つけたいですね。その兆候を発見するきっかけにして頂きたいのが、ヒストグラムです。
では、焼き菓子を例にとり、オートチェッカでの品質管理をご紹介します。今回は加熱時間を変えて実験を行ってみました。クラッカーにチーズを乗せたサンプルを用意し、加熱時間の異なるA、Bの2種類をそれぞれ約100個作りました。BはAの1.5倍の加熱時間です。AとBの統計値を比較してみると図3-1のようになりました。標準偏差はAもBもほぼ同じ値で、どちらのデータもばらつきに差はありません。写真を見ると、Bの方が焼きの強い部分がありますが、よく見ないと気がつきません(図3-2)。

図3-1:実験データ
図3-1:実験データ

図3-2:見た目の違い
図3-2:見た目の違い

次に、それぞれのデータからヒストグラムを作って比較してみましょう。グラフの形はほぼ同じですが、明らかにBはAよりもグラフが全体的に左に寄っています(図3-3)。つまり質量が全体的に軽くなっていることが分かります。実際の生産ラインでは、オーブンの温度が少し高くなった場合だけでなく、原材料の配合が通常と異なる場合にも同じような現象が起こるかもしれません。このようにヒストグラムを比較することで、オーブンや配合機の不具合の兆候を早めに見つけることができるのです。いつもより、ちょっと色が濃いかも…。サイズが大きいかも…。ふくらみが小さいかも…。そんな心配を感じたら、オートチェッカのヒストグラムを見てみてください。経験だけでなく、データでそれが実証できれば対処も早くなるのではないでしょうか。

図3-3:ヒストグラム
図3-3:ヒストグラム ※このグラフは2つのデータをもとに表計算ソフトで作成したものです。



【4】まとめ

今回ご紹介したヒストグラムはお使い頂いているオートチェッカですぐに確認でき、見方も難しいものではありません。質量のOK/NG判定だけではなく、統計機能も有効活用して、生産効率の向上にお役立てください。
次回は、連続して流れる商品を搬送しながら質量検査を行うオートチェッカで、しばしば発生する二個乗りエラーの要因とその対処方法をお話しします。


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