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アンリツインフィビス『テクニカルノート』
テクニカルノート Vol.2 2011年6月

「金属検出機」と「X線異物検出機」の併用のススメ

異物検査機といえば、金属検出機とX線異物検出機。 金属検出機だけで本当に大丈夫なのか? X線異物検出機は全ての異物がとれるのか?この2機種の検出の原理と違いについて、解説していきましょう。

金属検出機とX線異物検出機の併用のススメ

【1】異物の混入している商品を発見するには?

消費者の「食の安全」に対する関心は常に高く、生産者のみなさまは、さまざまな対策を講じていることと思います。漸減傾向にあるとはいえ、異物混入事故は毎年かなりの数が発生し、時に大きな問題となります(表1)。異物と一口に言っても、金属、石、ガラス、ゴム、プラスチックなどさまざまなものがあります。異物の特性を理解し、最適な方式の異物検出機を選択することが大事になってきています。

年度 件数
平成17年度 756 
平成18年度 855 
平成19年度 1,140 
平成20年度 1,365 
平成21年度 927 
表1:異物混入による苦情件数
東京都福祉保健局「食の苦情統計(平成21年度)」より

【2】金属検出機とX線異物検出機の違いは?

異物検査機の代表選手となった金属検出機とX線異物検出機ですが、方式は違っても共通するのは「製品の影響」を監視することです。異物が混入しているNG品は「製品の影響」に加え「異物の影響」が現れるため、OK品とNG品が識別できます。この影響をここでは『影響値』と呼びます。金属異物と非金属異物の影響値を、金属検出機とX線異物検出機で比較してみましょう。

金属検出機では製品が検出ヘッド内の磁界を通過した際の磁界の変化を、影響値として捉えることができます。鉄(Fe)やステンレス(SUS)、アルミ(Al)などの金属が混入していると、磁界が大きく変化するため影響値を検出できますが、非金属のゴムやガラスなどは磁界に変化を与えないため検出ができません。

図2-1:金属検出機検出ヘッド
図2.1:金属検出機検出ヘッド

病院などのレントゲン検査やCTスキャンでお馴染みのエックス線撮影ですが、X線が透過しやすい臓器は影が薄く、透過しにくい骨は影が濃く写ります。X線異物検出機もこのように影の濃淡を影響値としてとらえています。異物の磁性には関係なく、密度が大きくⅩ線が透過し難い金属ほど影が濃く出るため検出しやすく、ゴムやガラスなどの非金属も製品より影が濃く現れれば検出が可能となります。

図2-2:金属検出機での異物影響値
図2.2:金属検出機での異物影響値

図2-3:X線異物検出機での異物影響値
図2.3:X線異物検出機での異物影響値


【3】X線異物検出機だけでもよいのでしょうか?

ここまでの説明ですと「X線異物検出機で金属も非金属も検出できるのであれば、金属検出機はいらないのでは?」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。答えはノーです。

一見、万能のように見えるX線異物検出機ですが、異物の厚みが薄くなればなるほど、検出が苦手になってきます。密度が大きい異物でも薄くなるとX線が透過しやすく、その分影響値が低くなるからです。特に金属サビやアルミ箔といった『非常に薄い金属』の場合、金属検出機の方が優れています。例えば、「剥離した鉄サビ」を魚の切り身に付着させてX線異物検出機で透過画像を撮った結果が図3.2です。

図3-1:金属サビ、アルミ箔
図3.1:金属サビ、アルミ箔

このように厚みが非常に薄いとX線が透過しやすいので、画像にほとんど写っていません。X線異物検出機、金属検出機の影響値を比較した結果は図3.3のようになります。金属検出機でははっきりと異物の影響値が出ていますので、確実に検出できますが、X線異物検出機では異物の影響値が出ていないため、検出することができません。

図3-2:金属サビをX線異物検出機
図3.2:金属サビをX線異物検出機で検査した場合

図3-3:金属サビの影響値
図3.3:金属サビの影響値


【4】それぞれの長所を活かして組み合わせ検査をしましょう

今回は金属検出機とX線異物検出機の特長から、それぞれの強みと弱みを解説しました。2つの検査機は強みと弱みをお互いにカバーし合うことができますので、金属検出機とX線異物検出機を併用すれば、より安全な検査工程の構築につながるでしょう。


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