Skip to main content
MENU
アンリツインフィビス『テクニカルノート』
テクニカルノート Vol.11 2016年5月

金属検出機~感度確認時のテストピース固定方法

金属検出機をお使いのお客様は生産前に商品にテストピースを付けて感度確認を行っていることと思います。テストピースが検出ヘッド(磁界が発生しているトンネル)内のどこを通過するかで、テストピースが感知しやすかったりしにくかったりします。今回は、それがどれくらい違うかと、テストピースを商品にどうやって固定したらいいかについて解説したいと思います。

テストピース

【1】テストピースを付ける位置で感度が変わる

機器の性能や特性を定量的に確認するために使うものを基準器といいます。金属検出機の感度を確認するための基準器がテストピースになります。私どもの工場では、テストピースに埋め込まれている金属球のサイズが同じなら、磁界に与える影響も同じであることを一個ずつ測定器で確認して出荷しています。

ご存知の方も多いと思いますが、検出ヘッド(磁界トンネル)の中で磁界が一番弱い場所をテストピースが通過するようにテストピースを商品に付けます。一番検出が苦手な場所でテストピースが感知できれば、他のどの場所でも感知できるという理屈です。試しに、一番検出しにくい場所と一番検出しやすい場所に鉄(Fe)のテストピースを付けた場合、搬送された商品の影響値がどれくらい違うか実験してみましょう。

図1-1 : Fe φ 1.0mm の位置による影響値の違い
図1-1:Fe φ 1.0mm の位置による影響値の違い


【2】テストピースの固定の仕方

商品の形が安定していてテストピースが落ちなければ感度確認作業もしやすいですが、商品の上面が丸まっている、角張っているなど、テストピースが付けにくい形状のものも多いです。磁界に影響を与えにくい材料を使ってテストピースを商品に簡単に固定する方法をご紹介します。テストピースの材質がFe(鉄)でもSUS(ステンレス)でも方法は変わりません。

① ポケットをつけたビニール袋をかぶせる方法

ビニール素材は磁界に影響を与えにくいので、商品をテストピースと一緒にくるむことで、思った場所にテストピースを固定することができます。

図2-1 : ポケット方式のテストピース装着治具
図2-1:ポケット方式のテストピース装着治具

② 輪ゴムで止める方法

ゴムも磁界に影響を与えにくいので、テストピースを固定するのに便利です。商品にテストピースを輪ゴムで止めて使用します。また、図2-2 の製品影響画面を見ていただくと輪ゴムが金属検出機に影響を与えていないことがわかります。

図2-2:輪ゴムで止めた場合
図2-2:輪ゴムで止めた場合

③ 樹脂製のバスケットを使用する

プラスチックなどの樹脂も磁界に影響を与えにくいので活用できます。図2-3 のしいたけのように凹凸が多く崩れやすいデリケートな商品はバスケットに入れると便利です。

図2-3:樹脂製のバスケットに入れた場合
図2-3:樹脂製のバスケットに入れた場合

④ 専用治具を使用する

スタンドパウチなどの倒れやすい商品を支えるために、樹脂で専用の治具を作成して使用した例です。専用治具にテストピースをつけることで楽に感度確認ができます。

図2-4:専用治具を使用した場合
図2-4:専用治具を使用した場合


【3】金属検出機の性能が持続されているか?

金属検出機の検出ヘッドは送信コイルと受信コイルを絶縁体で包み込んだ構造で、コイルや絶縁体が短期間で劣化することは稀ですが、金属検出機の感度性能が徐々に劣化していないか心配だというご相談を受けることがあります。ご自身で性能が維持されているかをチェックできる方法をご紹介します。

① 基準とするテストピース感度を記録

サービスマンが設置完了した直後、またはサービスマンによる点検が終了した直後に、あらかじめ定めた感度確認用の品種番号に切り替えて、テストピースだけを流してみてください。その時に点灯するバーの点灯目盛数や影響値を記録しておきます。

基準とするテストピース感度を記録

② 定期的にテストピース感度を記録して比較

定期的に同じサイズのテストピースだけを流したときの影響値を記録します。バーの点灯目盛数や影響値に変化がなければ金属検出機の性能は維持されています。影響がだんだん小さくなっているようなら、何かしらの原因で感度が下がってきていますので、原因を調べる必要があります。弊社までお気軽にご相談ください。

図3-1:定期的に点灯目盛数、影響値を記録
図3-1:定期的に点灯目盛数、影響値を記録



【4】結論

HACCP の重要管理点である金属混入検査において、混入金属を見つけるのは機械ですが、機械の正しさを証明するのは、テストピースを使った人手による感度確認作業しかありません。テストピースはとても単純な構造ですが、秤における分銅と同じように大事な道具です。取扱いに神経質になる必要はありませんが、筐体のプラスチックや金属球の劣化が早まるので、足で踏みつけたり、濡らさないように注意しましょう。次回以降はⅩ線検査機のテストピースの選択や置き方について解説します。


関連ページ

Vol.11 PDF版 >
テクニカルノート:一覧ページ >
製品・ソリューション > X線検査 >
Video ビデオ:X線検査機 >
Video ビデオ:新型X線検査装置 『XR75 シリーズ』 >
用語解説:X線異物検出機関連 >
以下のお住まいの国をご確認の上、最寄りのイベント、連絡先情報、特別キャンペーンをご覧ください。