Skip to main content

HALT試験 改善事例

改善事例1:下方稼動限界が-40℃に改善

  • 現象
    計測器Aの冷却試験において-20℃で突然電源が切れた。
  • 原因
    電源回路の3.3V系ロジックFPGAに5V系ロジックを誤接続した回路ミスがあり、FPGAにダメージが与えられていた。このダメージにより、低温で突然電源断となってしまった。
    →この状態が長引けば常温でも故障する可能性があった。
    *FPGA:Field Programmable Gate Array
  • 改善策
    FPGAに正常電圧が印加されるよう回路を変更。
    →下方稼動限界が-40℃に改善された。
    ※故障の芽を出荷前に摘み取ることのできた例です。

改善事例2:+100℃でも電源再投入可能となった

  • 現象
    計測器Bの加熱試験において85℃で電源ONが不能となった。
    画面例
  • 原因
    FPGAからの電源制御信号線がFPGAの動作設定時にハイインピーダンス状態となり、ここに不要信号が乗り、その信号が高温でスレッショルドレベルの下がった電源断回路を動作させていたことが原因。
    →ハイインピーダンス=不安定、常温でも生じる可能性あり。
    *FPGA:Field Programmable Gate Array
  • 改善策
    動作設定時に当該信号線をLowステートに固定することにより不要信号を防止、+100℃でも電源再投入可能となった。
    ※故障の芽を出荷前に摘み取ることのできた例です。

改善事例3:常温で再現性のない不具合

  • 現象
    計測器Cの画面が乱れる現象がフィールドで発生。常温調査では不具合の再現性がなく、HALTを実施したところ-30℃で再現した。
  • 原因
    ビデオプロセッサのタイミングマージンが小さく、常温でも不具合が起きることがあることが判明
  • 改善策
    高速ビデオプロセッサに変更し問題を解決した。
    ※フィールドでの再現困難な不具合をHALTにより改善できた例です。