32分岐PONシステムのEnd-to-End測定
32分岐PONシステムのEnd-to-End測定
リッチコンテンツを運ぶブロードバンドサービスの拡大とともに、Fiber to the Home (FTTH)が導入されています。
Passive Optical Network(PON)はFTTHを効率的に実現するアクセス網です。
MD1230B、MP1590Bは、イーサネットモジュールオプション MU120131A/132Aを搭載することにより、PONシステムの検証・評価の測定に対応します。信頼性やサービス品質(QoS:Quality of Service)が重要である次世代ネットワーク(NGN)の実現に向けたテストソリューションです。
MD1230B、MP1590Bは、1筐体で32分岐PONシステムのQoS評価を効率的に行えます。

図1 PONのEnd-to-End測定でQoSを評価
1筐体で32分岐、64分岐のPONシステムの全ONU + OLT機器のEnd-to-End性能評価が可能
QoS評価として、ONUごとのスループット、遅延時間、フレームロスをリアルタイムで同時に測定が可能
32分岐PONの同時測定
PONの分岐数(ONU)の主流は、32です。MD1230Bでは、1筐体で32分岐PONの全ONU + OLT機器のパフォーマンスを評価できます。12ポートのモジュール MU120131Aを3枚使用することにより、すべてのストリームを双方向にEnd-to-Endで同時に測定できます。

図2 安価な多ポート測定を提供する12ポートモジュール MU120131A
擬似ストリームにより高負荷状態を発生
TDMで制御されるPONシステムの検証には、各ONUからの上り信号が衝突を起こさずに正常に送信できていることを確認する必要があります。
そのためには、複数のONUを同時に接続して高負荷な状態で試験を行う必要があります。MD1230Bは、ストリーム発生機能により、実環境で起こりえるさまざまな高負荷状態を発生できます。これにより、設備コストを削減した効率的な測定環境を提供します。

図3 ストリーム発生機能
各ONUのQoSを同時に測定
マルチフローカウンタにより、全ONUからのフローに対し、スループット、遅延時間、フレームロスをリアルタイムで同時に測定できます。
これにより、測定時間の大幅な短縮ができます。

図4 マルチフローカウンタ機能
複数のONUを接続したPONのQoS評価では、以下の測定ニーズがあります。
ユーザごとの実効スループット測定
ユーザごとのパケットロス測定
ユーザ/サービスごとの遅延時間測定

図5 32分岐PONシステムの全ポート同時測定
ユーザごとのスループット測定
各ユーザが使用可能な帯域を事前に検証できます。また、特定のユーザ/サービスが意図した帯域(伝送速度)を満たしていることを確認できます。
PONシステムの設計・構築に役立ち、信頼性が向上します。

図6 スループット測定によるPONシステム設計確認
ユーザごとのパケットロス測定
回線ごとのパケットロスを測定することにより、優先制御を行っているユーザでのパケットロスの有無を確認できます。PONシステムのQoS評価ができます。

図7 パケットロス測定による優先制御サービス評価
遅延時間測定
各ユーザの遅延をリアルタイムで測定することにより、優先制御回線で遅延が保証内であることを確認できます。
また、サービスごとの遅延ばらつきを測定することにより、リアルタイム性が必要となるサービスの設計検証を行えます。これにより、QoS向上に役立ちます。

図8 遅延時間測定による優先制御サービス評価/遅延時間分布測定による設計確認
MD1230B、MP1590Bは、1筐体で32分岐PONシステムのEnd-to-End測定ができます。実環境で起こる高負荷状態を擬似的に発生させ、全ONUのQoS評価を同時に行えるため、PONシステムの信頼性向上に役立ちます。
構成 |
本体: MD1230B、MP1590B (ソフトウェアバージョン: Ver 7.0以上)
オプション: MD1230B-11、MP1590B-11 パケットBER測定
プラグイン モジュール: MU120131A x 3*
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*:32分岐PONの場合
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