アンリツとテクトロニクス社がPCI Express® 6.0 テストシステムをPCI-SIG Developers Conference 2022に出展
2022/06/21
アンリツ株式会社(社長 濱田 宏一)は、テクトロニクス社と協業し、2022年6月21日から22日にかけて米国カリフォルニア州のSanta Clara Convention Centerで開催されるPCI-SIG[※1] Developers ConferenceにPCI Express®[※2] (PCIe®)6.0 Base規格テストシステムを出展します。
今回出展するテストシステムは、アンリツのシグナルクオリティアライザ-R MP1900Aシリーズ(MP1900A)と、テクトロニクス社のリアルタイムスコープDPO70000SX(DPO70000SX)で構成され、Synopsys社のPCIe® 6.0 IPを被測定物としたデモを行います。
PCIe® 6.0では、伝送方式が32G Baud PAM4[※3]となり、信号ノイズの低下や、伝送路ロスの影響を考慮したデジタル信号品質の確保がますます重要となります。このためPCIe® 6.0ではFEC(Forward Error Correction)によるエラー訂正が採用され、その評価方法が課題となっています。MP1900Aでは業界初となるFECシンボルエラーのリアルタイム測定によるエラー訂正解析への対応、さらにはDPO70000SXによるBase規格の自動校正や、信号品質評価と組み合わせることで、測定の効率化に寄与します。
今回のデモでは、MP1900AとDPO70000SXによるPCIe® 6.0 Base 規格に準拠したテスト信号を、Synopsys社のPCIe® 6.0 IPへ入力し、DUT内のError counterを使ったビットエラー測定を行います。さらに、DUTのLoopbackモードを用いた信号を、MP1900A PAM4 Error Detectorで受信し、ビットエラー測定を行います。MP1900Aは、FEC訂正機能を用いて、発生したビットエラーが訂正可能かどうかを解析表示します。また、DPO70000SXは、DUTからのLoopback信号の波形品質の解析を行います。

MP1900Aは、PCIe® 6.0、3.0~5.0、USB3.2/4.0などのハイスピードコンピュータのバスインタフェースや、400GbE/800GbE通信規格などの高速通信インタフェースの測定をサポートする高性能ビットエラーレートテスターです。MP1900Aは認証試験用の測定器として優れた再現性、利便性を有し、PCIe® 5.0までの公式試験に認証測定器として使用されてきました。 今後規格化が進むPCIe® 6.0への対応を強化し、PCIe®の普及・発展に貢献してまいります。
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テクトロニクス社について
米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、お客様の問題を解決し、詳細の理解を深め、新たな発見を可能にする、革新的で正確かつ操作性に優れたテスト/計測モニタリング・ソリューションを提供しています。テクトロニクスは75年にわたり電子計測の最前線に位置し続けています。
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用語解説
- [※1] PCI-SIG®
- PCI-SIGは、PCIの規格を業界のオープンな規格として管理、運用する業界団体。当組織は会員のニーズに合わせて、業界標準のI/O(Input/Output)仕様を規定している。現在PCI-SIGは、830 を超える業界を代表とする会員企業で構成されており、詳細な情報やボードメンバーについては、ウェブサイトwww.pcisig.comを参照。 *PCI ExpressはPCI-SIGの登録商標
- [※2] PCI Express®
- PCI Expressは、コンピュータと周辺機器を接続するためのバス規格の一つ。伝送速度により、Gen1からGen5まで規格化されている。
- [※3] PAM4
- PAM(Pulse Amplitude Modulation)は、電圧の振幅(パルスの高さ)を変化させて制御する伝送方式。PAM4では、1タイムスロットの中に4レベルで2ビットの情報を伝達できる。