5Gシステム開発用テスタの新製品MT8000Aの販売を開始
2018/02/19
検証課題解決により、4Gから5Gへのスムーズな移行に貢献
アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、5G(第5世代通信システム)向けチップセットや端末などの開発用テスタであるラジオ コミュニケーション テストステーション
MT8000Aの販売開始を、近日中に予定しています。
MT8000Aは、超高速・大容量の5Gシステムで要求される広帯域信号処理やビームフォーミング[※1]技術等を実現するテストプラットフォームです。先進のアーキテクチャで新規に設計し、1台のMT8000Aでサブ6GHz[※2]やミリ波帯のRF[※3]]試験とプロトコル[※4]試験に対応します。
アンリツはモバイル通信試験の分野で、従来から通信用チップセット、スマートフォン開発をグローバルにサポートし、5Gシステムへの橋渡し役となるLTE-Advanced Proにおいても、業界をリードする製品群を展開しています。
アンリツは、5Gサービスの早期普及に寄与する計測ソリューションを提供し、4Gから5Gシステムへのスムーズな移行に貢献いたします。
製品概要
ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000Aは、5Gシステムの開発用テストプラットフォームです。5Gの擬似基地局機能を有し、5Gで使用されるサブ6GHz帯とミリ波帯の両方の帯域に1台で対応します。OTAチャンバ[※5]と組み合わせることで、3GPPで規定された呼接続[※6]によるミリ波帯のRF測定や、ビームフォーミング試験もサポートします。
ラジオ コミュニケーション テストステーション MT8000A 製品ページ
主な特徴
- フレキシブルなプラットフォームで新たな試験需要にも対応
- MT8000Aのプラットフォームは、モジュラーアーキテクチャによる柔軟性と拡張性を備えています。高速大容量通信だけでなく、超高信頼低遅延、超多端末接続など、今後拡大する5Gシステムの新たな試験需要にフレキシブルに対応できます。
- 既存のLTE試験環境の活用により連動試験環境を容易に構築
- 長年の市場実績があり最先端機能を網羅しているアンリツのLTEテストプラットフォームを使用しているお客さまは、LTE試験環境やシナリオ等の試験資産を活用でき、5GとLTEのNSA(ノンスタンドアローン)をシミュレートする連動試験環境をスムーズに構築できます。
用語解説
- [※1]ビームフォーミング
- 複数の素子を持ったアンテナを用いて、場所による電波の強度を動的に制御する技術。これにより電波空間や電力を効率的に利用できる。
- [※2]サブ6GHz
- 第5世代移動通信システム(5G NR)で使用が検討されている周波数帯域において、6GHz以下の周波数帯を示す。
- [※3]RF
- Radio Frequencyの略称。携帯電話システムで使用される高周波の電波。
- [※4]プロトコル
- 規格で定められた端末とネットワーク間の通信手順のこと。
- [※5]OTAチャンバ
- OTAは、Over The Airの略称。無線通信機器の試験を行うための電波暗室。
- [※6]呼接続
- 擬似基地局と通信した状態。