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シグナルアナライザMS2840Aシリーズ機能強化

2016/06/22
周波数モデル、低位相雑音オプションを拡充し、狭帯域での測定性能が向上

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アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、狭帯域での測定性能を重視したミドルレンジモデルのシグナルアナライザ/スペクトラムアナライザMS2840Aのラインアップを拡充。従来の44.5 GHzモデルに加え、新たに3つの周波数モデル(3.6 GHz、6 GHz、26.5 GHz)の販売を開始しました。

3.6 GHz、6 GHzモデルでは、専用の低位相雑音オプションによりハイエンドモデルを超える近傍SSB位相雑音[※1]性能を実現しています。この更なるSSB位相雑音性能の向上により、これまで大型で高価格の位相雑音専用測定器やスペクトラムアナライザで対応していた無線機や無線機に内蔵される発振器のスプリアス[※2]や位相雑音の評価を、充分な余裕を持って実施できます。従来のMS2830Aシリーズで提供していた内蔵信号発生器などの各種オプションも新たに用意し機能を拡充しました。


[開発の背景]

近年発売されるシグナルアナライザ/スペクトラムアナライザは、需要が拡大しているLTEや無線LANなどの測定用として、広帯域での性能を重視したモデルが主流となっています。

一方で狭帯域無線・無線バックホール・レーダーや、様々な無線機に搭載される発振器の開発・製造では、狭帯域での測定性能が重視されるため、市場に多く存在するLTE対応スペクトラムアナライザは用途に適合していません。

この結果、お客さまは、10年~20年前に購入した旧型モデルを継続利用するか、非常に高価なハイエンドモデルを購入する必要が生じています。

そこでアンリツは、狭帯域での測定性能を重視したミドルレンジモデルのシグナルアナライザMS2840Aにおいて新機能を開発。周波数オプションや、より一層のSSB位相雑音性能の向上、内蔵信号発生器など機能の拡充を図り、ハイエンドモデルの性能をより安価に利用したいというニーズに対応しました。


[製品概要]

シグナルアナライザ MS2840Aは、無線装置・デバイスの開発・製造用スペクトラムアナライザです。MS2840Aは、スペクトラムアナライザを基本機能とし、測定周波数範囲は、9 kHz~3.6 GHz /6 GHz /26.5 GHz /44.5 GHzです。

キャリア近傍のSSB位相雑音性能は、標準でハイエンドモデルに匹敵する値*(測定周波数1 GHz、オフセット周波数10 kHzにて−123 dBc/Hz)を実現しています。また、3.6 GHz /6 GHzモデルでは専用のオプションにより性能を飛躍的に向上させることができ、ハイエンドモデルを超える値*(規格値:測定周波数500 MHz、オフセット周波数10 kHzにて−133 dBc/Hz、実測値:測定周波数150 MHz、オフセット周波数10 kHzにて−140 dBc/Hz)を実現できることに加え、デジタル/アナログ変調が出力できる信号発生器を内蔵でき、無線機の送受信評価に必要な試験を1台のMS2840Aで実施できます。

26.5 GHz /44.5 GHzモデルでは、高性能導波管ミキサ(50 GHz~90 GHz)や外部ミキサ(~325 GHz)を接続することで、優れた感度やダイナミックレンジを生かしながら簡単に測定周波数範囲を拡張できます。

MS2840Aは、シグナルアナライザ機能を標準で内蔵しており、瞬時スペクトラム[※3]観測、周波数変化vs.時間、位相[※4]変化vs.時間、スペクトログラム[※5]表示など、多彩な測定が可能です。

また、デジタル/アナログ各種方式の無線変調信号[※6]を評価するためのベクトル変調解析ソフトウェアやアナログ測定ソフトウェア、増幅器の雑音指数[※7](NF)測定機能等を用意しています。

*6月1日現在、当社調べ


[ シグナルアナライザ/スペクトラムアナライザMS2840Aについてもっと詳しく ]


[主な特長]

■ハイエンドモデルを超える近傍SSB位相雑音性能

スペクトラムアナライザに高いSSB位相雑音性能が必要な狭帯域無線・無線バックホール・レーダーや、無線機に搭載される発振器等の測定に、周波数範囲を限定せず幅広く対応します。特に3.6 GHz /6 GHzモデルでは、専用のオプションによりハイエンドモデルを超える近傍SSB位相雑音性能を実現しています。

■ミリ波帯送信機、アンテナの測定に対応

26.5 GHz/44.5 GHzモデルに接続して使用するミリ波帯測定用の高性能導波管ミキサ(50 GHz~90 GHz)は、広い測定ダイナミックレンジ性能を持つとともに、広帯域信号測定時のイメージレスポンス[※8]の影響を解消しています。これにより、無線バックホール、車載レーダー、WiGig[※9]等のミリ波帯の広帯域無線機の測定と、高感度が必要とされるミリ波レーダーアンテナのサイドローブ[※10]特性評価が行えます。

■多機能

スプリアス測定をはじめ、隣接チャネル漏洩電力[※11]スペクトラムマスク[※12]、周波数カウンタなどの送信特性を効率よく評価できる測定機能を標準搭載しています。シグナルアナライザ機能を内蔵し、パワーvs.時間、周波数vs.時間、位相vs.時間、スペクトログラム測定に対応します。また、ベクトル変調解析ソフトウェアやアナログ測定ソフトウェア、雑音指数(NF)測定機能等を追加し、測定機能を拡張できます。 3.6 GHz /6 GHzモデルでは、デジタル/アナログ変調が出力できる信号発生器を内蔵でき、無線機の送受信評価に必要な試験を1台のMS2840Aで実施できます。搭載するOSはMicrosoft Windows7(64 bit)で、Core-i5* CPUと8 GBメモリー、ストレージにはSSD[※13]を採用し、軽快な動作を実現しています。

* Microsoft 、Windows、Windows7は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
* Core-i5はアメリカ合衆国およびまたはその他の国におけるIntel Corporationの商標です。


[対象市場・用途]

対象市場

無線機器メーカー、電子部品メーカー

用途

業務用無線機、無線バックホール、レーダー、衛星通信、カーエレクトロニクス製品、無線器内蔵の
発振器等の研究・開発・製造


[※用語解説]

[※1]SSB位相雑音
SSBはSingle Side Band(搬送波単側波帯)の略。信号発生の原理上、必ず含まれる余分な周波数成分。

[※2]スプリアス
意図した信号以外の不要な周波数成分。

[※3]瞬時スペクトラム
ある周波数における短時間のレベル変動。

[※4]位相
周期的な信号波形において、どのタイミングにいるかを示すもの。

[※5]スペクトログラム
スペクトラムの時間変化をグラフにしたもの。縦軸に周波数、横軸に時間、色でレベルを表示する。

[※6]変調信号
正弦搬送波に、情報が含まれる信号を掛け合わせたもの。

[※7]雑音指数
入出力信号に含まれる雑音量の比。

[※8]イメージレスポンス
ローカル信号の高調波と入力信号がミキシングされることによって生じる不要な波形成分。

[※9]WiGig
60 GHz帯の無線通信規格。短距離高速デジタル無線通信に使用する。

[※10]サイドローブ
アンテナの利得特性において、本来のビーム以外の部分に現れる放射。

[※11]隣接チャネル漏洩電力
意図した通信チャネルの近隣に漏れ出る信号電力。

[※12]スペクトラムマスク
変調信号の品質を計る尺度の一つで、信号スペクトラムがある範囲に収まるよう規定したもの。

[※13]SSD
Solid State Driveの略。半導体メモリーを記憶媒体として用いた記録装置。

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