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ミリ波の超高感度スペクトラム測定を実現

2015/10/15
高性能導波管ミキサ MA2808Aの販売を開始

ミリ波信号のスペクトラム解析に

アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、ミリ波[※1]測定ソリューションを拡充。新たに、シグナルアナライザ/スペクトラムアナライザ MS2830A用の高性能導波管ミキサ(60~90 GHz)MA2808Aを開発。10月15日から販売を開始いたします。

MS2830AはスペクトラムアナライザでありMS2830A-044/045は、上限周波数を各々26.5 GHz/43 GHzまで対応しています。

MS2830A-044/045と共に使用することにより、MA2808AはEバンド(70 GHz/80 GHz)で運用される無線バックホール[※2]通信装置や、自動車用77GHz/79 GHz衝突被害軽減レーダーの開発・製造等にご利用いただけます。

ミリ波帯では、帯域幅の広い信号をより正確にかつ高感度に測定するための新たな計測器のニーズが高まっています。アンリツは、ミリ波帯の広い帯域幅をもつ変調信号のスペクトラム測定を、優れたダイナミックレンジ性能とシンプルな測定系・操作性で実現したことにより、ミリ波帯利用技術の発展に貢献いたします。


[開発の背景]

ミリ波を使った技術に車載レーダがあります。歩行者や自転車など、従来のレーダーでは判別できなかった比較的小さな対象物を高分解能に検知するため、広い帯域幅を使った79 GHz帯レーダーの開発が進んでいます。また、都市部や屋内の局所的なモバイル通信ニーズへ対応するため、スモールセルと呼ばれるカバーエリアが小さい基地局がきめ細かく多数配置されています。スモールセルと基幹ネットワークとの間を無線で接続する無線バックホール装置では大容量の通信が可能なEバンドを使った製品の開発が進んでいます。

ミリ波帯の超広帯域幅の信号を利用した無線バックホール、自動車用レーダの評価では、送信信号の特性をシンプルかつ正確に評価できる測定ソリューションが必要とされています。従来の測定方法は、変換損失が大きく、かつイメージレスポンスと呼ばれる、実際には存在しないゴーストが表示される問題がありました。

そこでアンリツは、新たに高性能導波管ミキサ MA2808A を開発。広い帯域幅のミリ波帯信号を利用した無線通信設備・無線利用機器の正確かつ高感度な測定を可能としました。


[製品概要]

シグナルアナライザ/スペクトラムアナライザ MS2830Aは、各種無線通信機器、電子デバイスの開発・製造用計測器であり、上限周波数により5機種(MS2830A-040:3.6 GHz、MS2830A-041:6 GHz、MS2830A-043:13.5 GHz、MS2830A-044:26.5 GHz、MS2830A-045:43 GHz)を用意しています。

今回開発したMA2808Aは、MS2830A-044/045に接続して使用します。MA2808AをMS2830A-044/045と用いることによりEバンド(60 GHz~90 GHz)の帯域幅が1 GHz以上の広帯域無線通信システムや車載レーダなどの占有帯域幅やスペクトラム・マスク測定などの波形測定を実現しています。

 

[ シグナルアナライザ MS2830Aについてさらに詳しく ]

 

[ 高性能導波管ミキサ MA2808Aについてさらに詳しく ]


[主な特長]

■優れたP1dB[※3]性能と最小受信感度性能
MA2808AはMS2830A-044/045と組み合わせることで、0 dBm以上のP1dB性能と-150 dBm/Hz (meas)*の最小受信感度性能を同時に達成し、世界最高クラスの広いダイナミックレンジを実現しています。これにより、従来は測定系の限界で見えなかった微弱な信号の測定を可能にし、より高いレベルでのミリ波無線機器の設計・検証を可能にします。

■イメージレスポンスの解消
MA2808Aは1875 MHzと高いIF周波数で設計されたMS2830Aを組み合せることにより、1 GHz帯域幅信号のスペクトラム・マスク測定をイメージレスポンスの影響を受けることなく測定できます。また、新開発のPS機能(特許申請中)により最大7.5 GHz帯域幅測定まで拡張が可能です。

■シンプルな機器構成
従来、ミリ波帯で高感度測定が必要な場合にはダウンコンバータが使用されていました。しかし、ミキサ、スペクトラムアナライザ、高価なマイクロ波信号発生器、逓倍器などを個別に準備し、それらを接続・制御する必要があります。この方法はユーザに高い技術力を必要とし、誰もが容易に利用できる方法ではありませんでした。MA2808AはMS2830Aとの2つの機器だけでミリ波のスペクトラム測定装置が構築でき、シンプルかつ容易に測定できます。

■測定手順を簡素化
MA2808Aには全周波数範囲の変換損失補正データを記録したUSBメモリが標準添付されます。このデータをMS2830Aに事前に読み込ませることで、測定周波数ごとの補正が自動的に行われます。

* Measured (meas):設計値であり、規格値として保証するものではありません。

[対象市場・用途]

対象市場

車載レーダー用無線モジュールベンダー、自動車メーカー、無線バックホール装置メーカー、
マイクロ/ミリ波通信RFコンポーネント・モジュールメーカー

用途

マイクロ/ミリ波利用設備・無線通信機器の開発・製造・品質保証


[用語解説]

[※1] ミリ波
30 GHz以上の周波数を持つ電波。波長1 cm以下。
無線通信システムや衛星通信、レーダーなどで用いられる電波。周波数帯域により、各通信システムの運用が割り当てられている。

[※2] 無線バックホール
無線通信基地局とコアネットワークを接続する中継回線。

[※3] P1dB
ミキサやアンプなどが過大入力で歪み始める電力値。
直線となる理想特性にたいして、利得が1 dB低下したポイントの入力電力で表します。

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