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シグナルアナライザMS269xAシリーズ機能強化

2012/02/29

衛星通信・レーダシステムの評価で要求される広帯域測定を実現

解析帯域幅拡張 62.5MHz MS269xA-077/解析帯域幅拡張125MHz MS269xA-078

マイクロ波プリセレクタバイパスMS2692A-067

スペクトラムアナライザ/シグナルアナライザ MS2690A

 

アンリツ株式会社(社長 橋本 裕一)は、シグナルアナライザMS269xAシリーズ(MS2690A/MS2691A/MS2692A)の機能を強化。新たに、衛星通信やレーダシステムなど各種マイクロ波[※1]通信システム、移動通信システムの評価で必要な広帯域[※2]FFT[※3]解析を可能とする3種類のハードウェアオプションを開発。2月29日から販売いたします。

シグナルアナライザMS269xAシリーズは、広帯域信号を取り込み、FFT技術を用いて解析できる計測器です。

今回開発したオプションは、MS269xAシリーズ共通の「解析帯域幅拡張62.5 MHz MS269xA-077/解析帯域幅拡張125 MHz MS269xA-078」およびMS2692A専用の「マイクロ波プリセレクタバイパスMS2692A-067」です。

MS269xAシリーズにMS269xA-077を搭載することで、MS269xAシリーズの標準解析帯域幅(31.25 MHz[※4])を62.5 MHzまで拡張できます。さらにMS269xA-078を追加することにより125 MHzまで拡張可能。6 GHz[※5]までの各種マイクロ波通信システムで使用される広帯域信号をすべて取り込み、その品質を解析できます。

またMS2692AにMS2692A-067を搭載することで、MS2692Aの解析帯域幅を制限しているマイクロ波プリセレクタ[※6]をバイパスします。従来のMS2692Aで31.25 MHzを超える帯域幅でFFT解析を実施する場合、対応できる周波数は6 GHzまでとなっていましたが、MS269xA-077/078に加え、MS2692A-067を搭載することにより、6 GHzを超える高周波領域においても解析帯域幅の制限がなくなり、26.5 GHzまでのマイクロ波通信システムにおいても62.5 MHz/125 MHzの帯域幅で信号解析が行えます。

また、次世代高速移動通信システムLTE Advanced[※7]では、サービスイン時40 MHz、将来的には100 MHzの帯域で運用されることが計画されていることから、広帯域測定オプションを搭載したMS269xAシリーズは、LTE Advancedの帯域幅に対応可能な計測器として利用できます。

MS269xAシリーズは、掃引[※8]型スペクトラムアナライザでは対応困難な突発的な現象を解析できます。

アンリツは今回MS269xAシリーズで広帯域測定オプションを拡充したことにより、各種マイクロ波通信システム、次世代移動通信システムの品質向上に貢献いたします。

 

[開発の背景]

衛星・地球局[※9]通信システムや気象レーダーなどの各種マイクロ波通信システム、移動通信システムは、より大容量のデータを伝送するため、周波数の広帯域・高周波化が進展しています。

これらの通信システムでは、下限/上限周波数やその周波数が伝送される帯域はシステムごとに割り当てられているため、用途に応じて解析帯域幅や対応周波数が選択できる計測器が必要となっています。

アンリツは従来から上限周波数の異なる3種類の機種から構成されるシグナルアナライザMS269xAシリーズ(MS2690A:6 GHz、MS2691A:13.5 GHz、MS2692A:26.5 GHz)を提供しています。

さらに今回、解析帯域幅拡張オプションを拡充。従来から提供していた125 MHz拡張オプションMS2692-004の後継として「解析帯域幅拡張62.5 MHz MS269xA-077/解析帯域幅拡張125 MHz MS269xA-078」を開発。これにより、MS269xAシリーズの標準解析帯域幅である31.25 MHzに加え、62.5 MHz、125 MHzの選択を可能としました。

またMS2692Aでは高周波マイクロ通信システムの広帯域測定に対応。20 GHz帯の高周波マイクロ波通信システムで最大125 MHzの広帯域解析を上限周波数26.5 GHzまで可能とする「マイクロ波プリセレクタバイパスMS2692A-067」を開発いたしました。

 

[製品概要]

「解析帯域幅拡張62.5 MHz/125 MHz MS269xA-077/078」は、シグナルアナライザMS269xAシリーズに搭載することで、MS269xAシリーズの解析帯域幅を31.25 MHzから62.5 MHz/125 MHzまで拡張できるハードウェアオプションです。

MS269xA-077/078は、MS269xA-004の測定性能を強化し、ADC[※10]表示平均雑音レベル[※11]ダイナミックレンジ[※12]を改善。より高確度な解析が行えます。

また、「マイクロ波プリセレクタバイパスMS2692A-067」は、シグナルアナライザMS2692Aの専用オプションです。解析帯域幅拡張オプションに加え、本オプションをMS2692Aに搭載することで、26.5 GHzまでの周波数においても62.5 MHz/125 MHzの帯域幅で、広帯域FFT解析を用いた測定が行えます。

 

[主な特長]

■用途に応じて解析帯域幅の選択が可能

 シグナルアナライザMS269xAシリーズでは、従来から解析帯域幅を125 MHzまで拡張できるオプションとしてMS269xA-004を提供していましたが、今回、中間モデルとして62.5 MHzまで拡張できるMS269xA-077をラインアップしました。これにより、標準解析帯域幅31.25 MHに加え、62.5 MHz、さらに125 MHzが選択でき、用途に応じた解析帯域幅で評価が行えます。

■最大125 MHzの広帯域測定を26.5 GHzまでサポート

従来のMS2692Aで31.25 MHzを超える広帯域測定を実施する場合、対応可能な上限周波数は6 GHzとなっていました。今回開発したMS2692A-067/077/078をMS2692Aに搭載することで、26.5 GHzまでの周波数においても、最大125 MHzの広帯域FFT解析を用いた測定が行えます。

■LTE Advancedに対応可能な解析帯域幅

次世代高速移動通信システムLTE Advancedでは、高速通信を実現するためにサービスイン時40 MHz、将来的には100 MHzの帯域で運用されることが計画されています。

今回解析幅拡張オプションとして62.5 MHz、125 MHzを用意にしたことにより、LTE Advancedの開発動向に合わせて選択できます。

シグナルアナライザMS269xAシリーズ


MS269xAシリーズは、優れた総合レベル確度[※13]変調[※14]精度、広帯域解析を実現した計測器です。広帯域FFT解析が行えるベクトル・シグナル・アナリシス機能、信号波形をデジタルデータとして取り込めるデジタイズ機能も標準搭載しており、時間軸・周波数軸など多面的に信号品質を解析できます。また、保存データを読み出し、必要に応じて解析できるとともに、市販の解析ツールと連携した変調解析やシミュレーション解析が行えます。掃引型のスペクトラムアナライザでは対応できない周波数ホッピング[※15]や突発的に発生する位相[※16]のずれ、瞬時時なスペクトラム[※17]劣化やノイズなどを捉えて解析することができ、各種マイクロ波通信システム、移動通信システム用計測器として汎用的に利用できます。

また、オプションでベクトル信号発生器を内蔵でき、1台のMS269xAで送信/受信特性評価が行え、開発・製造効率向上に貢献します。

MS269xAシリーズは、上限周波数により3機種(MS2690A:6 GHz、MS2691A:13.5 GHz、MS2692A:26.5 GHz)を用意しており、用途に応じて選択できます。

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[対象市場・用途]

対象市場

各種無線通信機器メーカー

用途

衛星・地球局通信システム、レーダーなど各種マイクロ波通信システムの開発・製造、次世代移動通信システムの開発

 

[ ※用語解説]

[※1] マイクロ波
無線通信システムや衛星通信、レーダー、テレビ放送などで用いられる電波。周波数、周波数帯域により、各通信システムの運用が割り当てられている。

[※2] 広帯域
周波数の振動範囲(一番高い周波数と一番低い周波数の間の周波数域)が広いこと。この範囲は広いほど、一度に大量のデータを伝送できる。

[※3]  FFTFast Fourier Transform
高速フーリエ変換。フーリエ変換とは信号中に含まれている周波数成分を抽出する処理。
FFT技術を用いることで、信号を取りこぼし無く捉え、被測定信号のスペクトラムや周波数/電力/位相の時間変動などを多面的に解析できる。従来の掃引型スペクトラムアナライザでは捉えられなかった瞬時的に発生した現象の解析に威力を発揮する。

[※4]  MHz(メガヘルツ)
周波数の単位であり、1秒間に100万回周波数が振動することを意味する。

[※5]  GHz(ギガヘルツ)
周波数の単位であり、1秒間に10億回周波数が振動することを意味する。

[※6] マイクロ波プリセレクタ
スペクトラムアナライザやシグナルアナライザに内蔵される部品。高周波領域において、不要な信号成分の除去のために用いられるが、振幅および周波数特性を安定させることが極めて難しく、測定器のレベル確度や変調精度などを著しく悪化させる主要因となる。また、解析帯域幅も、プリセレクタの通過周波数範囲により制限を受ける。

[※7] LTE Advanced
世界規模で普及しているLTE(Long Term Evolution)をさらに高速化し、静止/低速移動時で最大1 Gbps、高速移動時で最大100 Mbpsを目指している次世代移動通信システム。

[※8] 掃引
スペクトラムアナライザで信号を測定する際に行われる内部動作の一つ。測定結果が画面の左端から右端へと徐々に更新されていくように表示されることから掃引と呼ばれる。

[※9] 地球局
衛星通信や衛星放送を行うために地表または地球の大気圏に開設する無線局。人工衛星など宇宙に置かれた施設(宇宙局)を中継して、無線通信を行う。

[※10]  ADC: Analog to Digital Convertor
アナログ電気信号をデジタル電気信号に変換する回路

[※11] 表示平均雑音レベル
測定器内部で発生する雑音の平均値。スペクトラムアナライザの性能を表す指標の一つとして用いられ、この値が測定できる入力信号の下限となる。

[※12] ダイナミックレンジ
各種ひずみに影響されずに測定できる範囲。

[※13] 総合レベル確度
測定誤差を発生させる要因をすべて含んだシグナルアナライザ/スペクトラムアナライザの総合的な性能。

[※14] 変調
無線通信システムでは、情報を電気信号に変換して伝送する。変換した電気信号を電波に乗せるための処理を変調と呼ぶ。

[※15] 周波数ホッピング
極めて短い時間間隔で信号の周波数を変化させる方式。無線通信で利用される周波数(スペクトラム)拡散方式の1つ。

[※16] 位相
周期的な現象において、1周期分の中の位置を表す。
度またはラジアンの単位を用いた角度で表される。

[※17] スペクトラム
電気信号の特性を周波数領域で捉える方法。
スペクトラムというのは、信号が持つ成分を周波数毎に分解し、横軸を周波数、縦軸を振幅(レベル)の大きさとしてグラフに表したもの。

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