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未来創造の軌跡

携帯電話システムの進化とともに

“つながる”携帯電話サービスのために~世界最小最軽量の基地局保守用測定器~

増加する基地局の建設・保守に活躍した小型軽量測定器

携帯電話システムに欠かせないのが電波を中継する基地局です。携帯電話がきちんとつながるためには、基地局の建設や保守に際して、それが正常に機能しているかどうかの検証が欠かせません。しかし、基地局は高い場所や辺鄙な地域に設置されることもあり、検証のための測定器が大きく重いと、作業者に負担がかかってしまいます。この問題を解決するために生まれたのが、ハンドヘルド測定器でした。

  • (出典:平成17年度情報通信白書/総務省)(出典:平成17年度情報通信白書/総務省)

始まりは1通のレター

初代のサイトマスタ初代のサイトマスタ

1994年のある日、アメリカのMMD(マイクロウェーブメジャメントディビジョン)に勤める社員の一人が読んでいた雑誌に、山頂の基地局をメンテナンスする作業者が大きなスペクトラムアナライザをかついで登っている写真が載っていました。彼は、小型の測定器があれば作業者の負担が軽減されるだろうと考え、会社に開発を進言しました。
「さまざまなワイヤレスネットワークでは多数のアンテナが必要になります。アンテナは設置時や故障が発生した時にリターンロスなどの試験が必要になります。アンテナへのアクセスは困難であろうと予想されますから、携帯型の計測器が必要になるはずです」と書き出されたレター。これがハンドヘルドタイプの計測器の開発につながりました。
相談されたエンジニアが食事中に思いついてナプキンにメモした回路図をもとに、なんとその4ヵ月後にはプロトタイプを完成させ、10ヵ月で商品化。これが1995年に登場したサイトマスタです。

作業者の負担を劇的に軽減したハンドヘルド測定器

サイトマスタは、小型・軽量に加え、バッテリ駆動を実現しました。これにより、どんな場所へも持ち運べて使用できるようになり、作業者の負担は劇的に軽減されました。小型化成功の最大の要因は、強い電波が放射されている基地局直下においても、高精度に測定できるように電波の遮断性を高めたことにあります。また、安くて性能のいいRF(高周波)デバイスなどを使えるという土壌もありました。当時は、第2世代携帯電話の普及にともない基地局の建設・保守作業が増加していたことから、市場を席巻。さらに測定作業に不慣れなお客さまに対してトレーニングプログラムを提供するという販売施策も奏功し、シェア70%を確保するヒット商品となりました。
初代のモデルから20年超。サイトマスタはその後も進化を続け、現在は第13代目となり、今も基地局建設・保守の場で活躍しています。

  • マイクロ波サイトマスタ S820Eマイクロ波サイトマスタ S820E

他の測定用途や分野にも展開

基地局用ハンドヘルド測定器という新分野を創造したアンリツは、さらにこの分野の取り組みを加速。各国の電波法に基づいて定められた電波以外を基地局が発信していないか、あるいは影響を受けていないかを測定する製品の開発に乗り出しました。それがスペクトラムアナライザを小型化したスペクトラムマスタです。携帯電話の普及にともない電波の品質問題がクローズアップされていたなか、この製品も高く評価されました。
奇しくもこの頃、日本では地上デジタルテレビ放送がスタートし、アンリツでは試験器を開発していましたが、地デジの中継機も山の中にあることがあり、小型化が求められていました。そこで完成していた解析ソフトを、MMDが開発したハンドヘルド筐体に搭載することをめざし、日米のエンジニアが共同で作業。2005年にハンドヘルド型の地デジ用測定器の商品化に成功しました。これをきっかけに、日本で開発したソフトウェアをアメリカの筐体に載せるという製品づくりが本格化します。

  • スペクトラムマスタ MS2711スペクトラムマスタ MS2711E

どこででもつながる携帯電話のために

エリアテスタエリアテスタ

「ハンドヘルドならアンリツ」。この評価が定着したのは、やはり3G時代でした。アンリツは3G基地局市場の拡大に合わせ、W-CDMAやCDMA-2000などに対応した基地局アナライザ、基地局エリアの測定を可能とするエリアテスタなどを次々と開発。3Gサービスの普及を支えました。
基地局の建設・保守作業者の負担を軽減することで、アンリツのハンドヘルド測定器は基地局の増設と保守に貢献し、どこででもつながる快適なモバイルコミュニケーションのグローバルな広がりを支えたのです。

米国アンリツカンパニーの母体、ウィルトロン社

ハンドヘルド測定器の源流は、米国ウィルトロン社にあります。同社は、アメリカの有名な測定器メーカーの社員が独立して設立した会社で、非常に高い技術力とすぐれた開発力を備えていました。アンリツが必要としていた高周波とネットワーク関連に優れた計測技術を持っていたこと、長期的な視野に立って投資し、ハイレベルな製品開発で市場拡大するなど、アンリツと企業風土が似ていることなどから、同社からの提案を受け、1990年にアンリツが買収しました。

地上デジタル放送でも

2003年、日本では地上デジタル放送が首都圏を皮切りにスタートしました。ここでもアンリツのハンドヘルド測定器がアナログからデジタルへの移行を支えました。アンリツでは試験器を開発していましたが、地デジの中継機も山中にあり、小型化が求められていたのです。そこで日本で開発した解析ソフトウェアを、ハンドヘルド筐体に搭載することをめざし、日米のエンジニアが共同で作業。地デジ用ハンドヘルド測定器の商品化に成功しました。この測定器は日本と同じ方式を採用していたブラジルなど南米諸国でも採用され、地デジの普及に貢献しました。

デジタル放送フィールドアナライザ MS8911Aデジタル放送フィールドアナライザ MS8911A

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